味鋺神社は、愛知県名古屋市北区楠味鋺に位置する歴史ある神社です。その名は延喜式神名帳にも記載されており、地域の信仰と文化を深く支えてきた存在として知られています。
創建の年代は定かではありませんが、味鋺神社は古代から物部氏の祖神である宇麻志麻治命(うましまじのみこと)を祀る神社とされています。また、同じく祭神である味饒田命(あじにぎたのみこと)は、豊かな収穫をもたらす神として尊ばれています。
平安時代には、延喜式神名帳に尾張国春日郡味鋺神社として記載され、江戸時代には「六所明神」とも称されました。寛治7年(1093年)には競馬の神事が催され、戦前まで例年行われていた流鏑馬(やぶさめ)神事が特に有名です。現在では流鏑馬は行われていませんが、名古屋市合併記念の1955年(昭和30年)や1998年(平成10年)には装束の再現が行われました。
味鋺神社に隣接する護国院は、天平年間(729年~748年)に行基によって薬師寺として建立されたと伝わっています。味鋺神社はこの護国院の鎮守社としての役割を果たしていました。
かつてこの地域は「百塚」と呼ばれ、味鋺古墳群と呼ばれる約50基以上の古墳が存在していましたが、都市開発によってその多くが失われました。現在、味鋺神社の境内には、加藤清正が稲置街道に架けた「清正橋」が保存されています。この石橋は、古墳の石室材が転用された可能性もあるとされています。
味鋺神社では以下の神々が祀られています。
味鋺神社の境内には多くの見どころがあります。
立派な社殿は地域の信仰を象徴する存在です。
参拝者が祈りを捧げる拝殿も見どころの一つです。
流鏑馬神事を記念した像が境内に設置されています。
味鋺神社の特徴的な構造物の一つとして蕃塀があります。
加藤清正が築いた石橋が境内に移設され、歴史を感じさせます。
味鋺神社へのアクセスは以下の通りです。
味鋺神社は、歴史と文化を肌で感じることができる名古屋市の名所です。古墳時代から続く地域の歴史を紐解きながら、神社での祈りを通して平安と繁栄を願う時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。