ひつまぶし(櫃まぶし)は、日本の郷土料理であり、ウナギの蒲焼を用いた一品です。ウナギの蒲焼を細かく切り分け、お櫃に入れたご飯に乗せて提供されるスタイルが特徴で、その名前の由来ともなっています。
一般的には、お櫃のご飯を茶碗に取り分けて楽しみます。さらに、薬味としてワサビや刻み海苔、刻みネギなどが添えられ、出汁やお茶を加えることで、味の変化を楽しみながら食べることができます。
最初は茶碗に盛りそのまま食べる。
次におかわりのように2杯目を取り、薬味(ねぎ、刻みのり、わさびなど)をのせて食べる。
3杯目は薬味をのせて、お茶やだしをかけお茶漬けとして食べる。
残ったご飯は、お好みの食べ方で食べる。
ひつまぶしの起源については、いくつかの説がありますが、正確な発祥時期はわかっていません。
例えば、蒲焼の切れ端や型崩れした部分を無駄にしないため、ご飯に乗せて提供したことが始まりだという説があります。これは、明治時代以前や戦後の食糧難の時代に起源を求める説として語られています。
1964年に発行された『名古屋味覚地図』には、「いば昇」という店舗が「櫃まぶし」を提供していた記述が確認されています。
三重県津市の明治8年創業の店舗では、天然ウナギを使用していた時代、大きさが不揃いなウナギを細かく刻み、焼いてご飯に乗せたことがまかない料理としての始まりとされています。
名古屋市の「あつた蓬莱軒」や「いば昇」などが発祥店を名乗っています。「あつた蓬莱軒」は明治時代、「いば昇」は大正時代に成立したと主張しています。
「あつた蓬莱軒」では、出前の際に陶器の丼が割れることが多かったため、割れにくい木製のお櫃にご飯と蒲焼を盛り、複数人で取り分けられるスタイルにしたことが始まりとされています。
ひつまぶしの名称の由来には、以下のような説があります。
「お櫃」のご飯にウナギの蒲焼を「まぶす」ことから名付けられたという説があります。
関西地方では、うな丼を「まぶし」と呼んでいたため、「お櫃に入れたまぶし」から転じたという説もあります。
ひつまぶしは、その食べ方や味の変化を楽しむ料理です。薬味や出汁を加えたり、茶漬けにしたりと、一度で複数の味わいを堪能できるのが魅力です。
名古屋を訪れた際には、ひつまぶしを提供する名店を訪れるのもおすすめです。「あつた蓬莱軒」や「いば昇」など、伝統を感じられる店舗でぜひ味わってみてください。