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願王寺

(がんおうじ)

願王寺は、愛知県名古屋市西区中小田井に位置する天台宗の寺院です。この寺院は、地元住民から「善光寺さん」として親しまれ、長い歴史と地域文化に根差した存在です。

概要

願王寺は、名古屋市西北部の庄内川沿いに位置しています。天長6年(829年)に開基され、現在では「善光寺別院願王寺」とも呼ばれています。寺院周辺の地域は、1987年に「中小田井町並み保存地区」に指定され、古い街並みと調和した景観を保っています。

歴史

寺院の創建と由来

願王寺の始まりは、829年(天長6年)にさかのぼります。当時、越前(現在の福井県)の高僧・澄純が疫病が流行する中でこの地を訪れ、慈覚大師の薬師如来を安置して祈願し、治療にあたったことが起源とされています。その後、1573年(天正元年)には小田井城主・織田信張が寺院を再建し、鬼門除けの祈願寺として七堂伽藍を整備しました。

近代以降の発展

明治時代には、信濃善光寺から善光寺如来を勧請し、1930年(昭和5年)には善光寺如来堂が建立されました。これにより「善光寺別院」の名で広く知られるようになりました。また、1975年に完成した現本堂は、日本建築学会賞を受賞しており、歴史的な趣と現代建築の融合が見事です。

建築物と境内

本堂

本堂は1975年に完成した鉄骨造の建物で、設計は山崎泰孝氏が担当しました。この建築は、伝統的な寺院建築の要素を残しつつ、斬新なデザインを取り入れています。日本建築学会賞を受賞したことで国内外からも注目を集めています。

明光閣

明光閣は、旧平手邸を移築した天保年間(1831年~1845年)の建物です。現在は書院として法事などに利用され、大相撲名古屋場所では伊勢ノ海部屋の宿舎としても使用されています。

へちま薬師堂

本堂とともに参拝者に人気の高い「へちま薬師堂」には、咳やぜんそくの治癒を願う人々が訪れます。

その他の特徴

境内入口付近には韓国済州島の守り神であるトルハルバンが設置されており、文化交流の象徴となっています。また、1991年には小塚家の屋敷解体に伴い、土蔵4棟と東屋2棟が移設されました。

保存地区としての価値

1987年、名古屋市は願王寺を含む中小田井地域を「町並み保存地区」に指定しました。この地区は歴史のロマンを感じさせる街道筋として、訪れる人々に当時の風情を伝えています。寺院の周辺には江戸時代の趣を残す景観が広がり、現代建築と調和した姿が評価されています。

交通アクセス

願王寺へは、名鉄犬山線「中小田井駅」から徒歩約5分でアクセス可能です。この便利な立地は、地元住民だけでなく観光客にとっても魅力的です。

結び

願王寺は、千年以上の歴史を持つ由緒ある寺院であり、現代建築と伝統が見事に融合しています。地域の人々に親しまれ、訪れる人々に深い感動を与えるこの寺院は、名古屋の歴史と文化を知る上で欠かせない存在です。

Information

名称
願王寺
(がんおうじ)

名古屋

愛知県