栄国寺は、愛知県名古屋市中区橘一丁目に位置する西山浄土宗の寺院です。山号は「清涼山」(せいりょうざん)で、「栄國寺」とも表記されます。 本尊は「阿弥陀如来坐像」で、鎌倉時代の仏工・春日の作と伝えられるこの仏像は、名古屋最古の丈六の三大佛の一つとして、愛知県指定有形文化財にも指定されています。
本尊である阿弥陀如来坐像は、寄木造りで、眼には玉眼が施されています。像高は223cmあり、「火伏不思議の弥陀」として信仰されています。 この仏像は名古屋空襲の際にも被害を免れたとされ、鎌倉時代の名工によるものとされています。
本堂内には、「五臓阿弥陀」と呼ばれる阿弥陀如来半跏像も安置されています。この像は、体内に骨や五臓まで再現されている非常に珍しいものです。
他にも、像内に小仏像や鈴が納められた状態の「清凉寺式釈迦如来立像」があります。これは衣紋が流水紋で、頭髪は螺髪となっています。
寛文4年(1665年)、徳川光友が千本松原刑場跡地に菩提を弔うため「清涼庵」を開基しました。その後、貞享2年(1685年)に「栄國寺」と改められました。
尾張藩の初代藩主徳川義直および二代目の徳川光友は、キリシタン弾圧の歴史においても当初は寛容でしたが、寛永8年(1631年)以降はキリシタンの処刑が行われました。 栄国寺は、この処刑地跡に建立された寺院として、キリシタンたちの供養の場となっています。
栄国寺の阿弥陀如来坐像は、愛知県指定有形文化財に指定されています。鎌倉時代に制作されたこの仏像は、宗教的にも歴史的にも重要な遺産です。
刺繍涅槃図が名古屋市指定文化財として認定されています。仏教美術の貴重な作品として、高い評価を受けています。
境内には、「千人塚(切支丹塚)」があり、キリシタンたちの供養塔として建立されました。この地が歴史的に重要な場所であることを物語っています。
切支丹遺跡博物館では、マリア観音や踏絵などのキリシタン関連の史料が展示されています。1969年に開館し、歴史的な資料を通じて当時の様子を知ることができます。
栄国寺には附属保育園の「松原幼児園」も併設されており、地域に根差した活動を行っています。
栄国寺へは、名古屋市営地下鉄名城線「東別院駅」から徒歩でアクセス可能です。歴史と文化に触れられるこの寺院をぜひ訪れてみてください。