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前田速念寺

(まえだ そくねんじ)

前田速念寺は、愛知県名古屋市中川区前田西町にある浄土真宗の寺院です。山号は岡部山と称され、織田家の家臣であった岡部忠昌が寄進したことに由来します。庄内川の近くに位置し、かつての前田城跡に建立された由緒ある寺院です。

歴史

創建と改宗

前田速念寺は、尾張国海東郡前田村に存在した前田城の旧跡に室町時代に創建されました。当初は天台宗に属していましたが、意休法師(前田利則、前田利家の叔父)の代に浄土真宗に改宗しました。寺号が「速念寺」に改められたのは延宝年間のことと伝えられています。

前田利家との関係

前田速念寺の本尊である阿弥陀如来尊像は、前田利家が寄進したものです。この尊像の蓮台には「本尊聖徳太子御作」および「前田又左衛門尉利家」の銘が刻まれており、利家の深い信仰を示しています。また、寺伝によれば、前田利家は前田城で生まれ、その後荒子城に移ったとされています。

前田城の滅亡とその後

前田城は織田信長の死後、豊臣秀吉と徳川家康の対立の中で天正10年に攻められました。城主であった前田与十郎は蟹江城に退避しましたが、最終的には落城し、与十郎は討死。その子孫は前田利家を頼り北陸に移住しました。

境内の見どころ

本尊 阿弥陀如来尊像

本尊は寄木造の阿弥陀如来尊像で、前田利家が守り本尊として深く信仰していました。昭和42年の本堂再建時には、17代利建様から新しい蓮台が寄進されています。この尊像は歴史と信仰の象徴として多くの人々に親しまれています。

五輪塔と墓所

境内には前田家の祖先とされる人々の墓や五輪塔が残されています。また、蟹江城で討死した前田与十郎の墓も移設されています。これらの史跡は前田家の歴史を伝える貴重な文化財です。

前田速念寺と加賀前田家

加賀前田家との関係

加賀百万石の大名である前田利家は、速念寺と深い関わりを持ち、利家が北陸へ移住する際には多くの村民も共に移住したとされています。明治以降、前田侯爵家の歴代当主は速念寺を訪れ、祖先の地を巡礼しました。

山号「岡部山」の由来

織田家の家臣であった岡部忠昌が寄進した三つ巴の家紋や器具に由来して「岡部山」の山号が付けられました。また、岡部姓の檀家が多く、速念寺と密接な関係を保っています。

アクセス情報

交通アクセス

名古屋市営地下鉄「中村公園駅」から徒歩またはタクシーで約10分。車で訪れる場合は近隣の駐車場をご利用ください。

まとめ

前田速念寺は歴史的価値が高く、前田家との深い結びつきを感じられる場所です。名古屋市の観光名所の一つとして訪れる価値があり、寺院の静かな佇まいの中で歴史に思いを馳せることができます。

Information

名称
前田速念寺
(まえだ そくねんじ)

名古屋

愛知県