萬福院は、愛知県名古屋市中区栄五丁目に位置する真言宗智山派の仏教寺院です。成田山新勝寺の分院であり、なごや七福神の福禄寿を祀っています。また、交通安全祈祷も行われており、縁日は毎月1日と28日に開催されています。
萬福院は、重秀法師により清須市に建立されたことに始まります。その後、名古屋城築城に伴う町づくりの一環である「清洲越し」により、現在の名古屋市中区南鍛冶屋町(現・栄三丁目)に移転しました。
延宝4年(1676年)、第8世住職の政学により寺院が中興され、方丈、庫裡、山門が新たに建立されました。元禄4年(1691年)には護摩堂が建設され、不動明王や四天王が安置されました。また、太神宮や天満宮も勧請され、寺の鎮守として位置付けられました。
大正時代には、千葉県成田市にある新勝寺から不動明王を勧請し、寺の山号を「潮音山」から「成田山」に改めました。その後、太平洋戦争の戦火で堂宇が消失しましたが、昭和30年(1955年)に再建され、平成14年(2002年)には現在の場所に移転しました。
本堂には、五大明王が安置されています。
弘法堂には、なごや七福神の一つである福禄寿が祀られています。
萬福院では、毎年2月3日に節分祭が開催されます。この行事では、角界やアスリート、芸能人など著名なゲストを招いて豆まきが行われます。豆まきは午前11時、午後1時、午後3時の3回に分けて行われ、特設ステージと本堂の両方で体験できます。
萬福院の本尊である不動明王は、「お不動さん」として親しまれる仏さまです。その特徴的な姿は、智慧と慈悲を象徴しています。
平成14年の移転時に新たに造立された不動明王坐像は、全長約3メートルで総檜造りとなっています。日本最大級の大きさを誇り、前の本尊が胎内佛として納められています。お顔は右側が厳しく、左側が慈愛に満ちた表情で、参拝者に特別な印象を与えます。
境内では、不動明王を中心に以下の明王も祀られています。
不動明王の脇士である矜羯羅童子と制多迦童子も境内に安置されています。矜羯羅童子は慈悲を、制多迦童子は智慧を象徴し、不動明王の教えを支えています。
萬福院は名古屋市中心部にあり、アクセスが非常に便利です。近隣には地下鉄やバス停があり、多くの参拝者が訪れます。
萬福院は歴史と文化を深く感じられる寺院で、地元住民や観光客から親しまれています。不動明王の慈悲と智慧に触れながら、豊かな心を育む機会を提供しています。