龍泉寺は、愛知県名古屋市瑞穂区井戸田町に位置する曹洞宗の寺院です。この寺院は歴史的な価値が高く、瑞穂区の重要な文化財として地域住民や観光客に親しまれています。
龍泉寺の本尊は薬師如来像で、脇仏として地蔵菩薩像と不動明王像が安置されています。この寺院は現在、秋葉山圓通寺の末寺として運営されています。瑞穂区にある他の名所とは異なり、龍泉寺は独自の歴史と文化を持つ貴重な霊場です。
龍泉寺の表門の脇には「亀井水」と呼ばれる井戸があります。この井戸水は源頼朝の産湯として使用されたと伝えられており、寺の山号である「亀井山」の由来にもなっています。案内板によると、この水は尾張志にも記載がある名水で、かつては「亀」が水面を覆うほど多く生息していました。
伝承によれば、龍泉寺は行基が開山した真言宗の寺院がその始まりとされています。平安時代には龍泉庵や妙喜庵など5つの庵が存在しましたが、応仁の乱を経て龍泉庵だけが生き残り、現在の龍泉寺となりました。室町時代末期には真言宗から曹洞宗に改宗され、圓通寺の末寺となりました。
源義経は源頼朝の援軍に向かう途中で龍泉寺を訪れ、津賀田神社に参拝しました。その際、激しい雷に遭遇し、般若心経を唱えることで雷が収まったという言い伝えが残っています。このような歴史的背景から、龍泉寺は義経にまつわる霊場としても知られています。
治承3年(1179年)に流刑となった太政大臣藤原師長も龍泉寺を頻繁に訪れたとされています。彼は寺の庭を好み、琵琶の名手としても知られていました。龍泉寺の裏手には、師長の側近であった横江深光の娘の塚があり、現在も祀られています。
龍泉寺は1955年(昭和30年)頃から大名古屋十二支の恵当寺として辰年の守護仏である普賢菩薩の霊場となっています。この霊場は名古屋市観光協会の後援により設立され、多くの参拝者を集めています。
龍泉寺へのアクセスは便利で、公共交通機関を利用することで訪れることができます。
龍泉寺は歴史と文化を感じることができる名所であり、瑞穂区を訪れる際にはぜひ足を運んでいただきたい場所です。その独特の歴史的背景や美しい境内は、訪れる人々に深い感銘を与えることでしょう。