政秀寺は、愛知県名古屋市中区栄三丁目に位置する臨済宗妙心寺派の寺院です。その正式な山号は「瑞雲山(ずいうんざん)」であり、本尊として十一面観音を祀っています。
この寺院は織田信長が家臣である平手政秀の菩提を弔うために創建された歴史ある場所で、現在では名古屋市の歴史的な名所として広く知られています。
政秀寺の創建は天文22年(1553年)に遡ります。当時、織田信長は、自身の行いを諫めた平手政秀が自決したことを深く悼み、その菩提を弔うために小牧山の南にある政秀の領地、小木村に寺を建立しました。開山として迎えられたのは、臨済宗の高僧である沢彦和尚でした。
天正12年(1584年)、小牧・長久手の戦いの際、政秀寺は戦火によって焼失しました。しかし、その翌年には清須(現在の清須市)に再興されます。その後、慶長15年(1612年)に名古屋城の築城に伴い、清須越しで現在地である名古屋市中区栄三丁目へと移転されました。
第二次世界大戦中には空襲により再び焼失するものの、戦後に再建され、現在に至っています。
政秀寺の本尊である木造十一面観世音菩薩坐像は、織田信長と平手政秀の深い絆を象徴する仏像です。その優美な造形は訪れる人々の心を打つものとなっています。
かつて境内には平手政秀の墓がありましたが、現在は名古屋市千種区の平和公園内に移転されています。墓地には尾張藩士であった肥田氏の墓碑もあり、歴史的価値の高い場所として知られています。
政秀寺の所在地は以下の通りです。
住所:愛知県名古屋市中区栄三丁目34番23号
政秀寺へは名古屋市営地下鉄名城線「矢場町駅」を利用するのが便利です。