愛知県知多郡南知多町の日間賀島に佇む安楽寺は、曹洞宗の寺院として長い歴史を誇ります。山号は永峰山(えいほうざん)、本尊は阿弥陀如来であり、「たこ阿弥陀」の名で広く知られています。
観光地としても人気があり、歴史的な背景や独特の伝承を持つこの寺院は、日間賀島を訪れる際にぜひ立ち寄りたいスポットです。
安楽寺の創建は室町時代後期の明応3年(1494年)にさかのぼります。九州・筑前国(現在の福岡県)の別山月伝和尚(べつざん げつでん おしょう)が、東国へ向かう旅の途中で日間賀島に立ち寄り、寺を建立しました。この時、持参していた聖観音像を本尊とし、自らが修行していた寺の名を継いで「安楽寺」と名付けたと伝えられています。
江戸時代初期の慶安元年(1648年)、遠江国(現在の静岡県)の金剛寺(こんごうじ)の6世住職である心翁秀傳大和尚(しんおう しゅうでん だいおしょう)が、安楽寺を曹洞宗へと改宗しました。これにより、安楽寺は曹洞宗の寺院として新たな歴史を歩み始めました。
安楽寺の本堂の手前にある堂には、金色に輝く「たこ阿弥陀」が安置されています。この「たこ阿弥陀」には、以下のような伝説が残されています。
ある時、大地震が発生し、日間賀島と佐久島の間にあった大磯の寺に祀られていた阿弥陀如来像が三河湾に沈んでしまいました。しばらくして、漁師が網を引き上げたところ、なんと1匹の大ダコが阿弥陀如来像をしっかりと抱えたまま現れたのです。
この出来事を島民たちは奇跡と考え、阿弥陀如来像を安楽寺に祀ることになりました。そして、守護していた大ダコにちなんで、「たこ阿弥陀」と呼ばれるようになったのです。
タコの吸盤は「吸い付いたら離れない」ことから、「良縁を引き寄せる」とされ、特に縁結びの祈願に訪れる人が後を絶ちません。
毎年1月3日には「たこ供養」が行われ、漁業関係者や観光客が集まり、大漁や商売繁盛、良縁成就を願って祈りを捧げます。
安楽寺の入口に建つ山門は、歴史の重みを感じさせる荘厳な造りになっています。この門をくぐると、境内の静寂な空気が訪れる人を包み込み、心を落ち着かせてくれます。
本堂には、本尊である阿弥陀如来像が安置されています。落ち着いた雰囲気の中で参拝し、心静かに手を合わせることができます。
本堂の手前にある「たこ阿弥陀堂」には、伝説のたこ阿弥陀が祀られています。金色に輝く阿弥陀如来像は、見るだけで神聖な気持ちになれる特別な存在です。
境内には四季折々の自然が広がり、春には桜、秋には紅葉が美しく彩ります。参拝の際には、ぜひ境内をゆっくりと散策し、自然の美しさを楽しんでください。
住所: 〒470-3504 愛知県知多郡南知多町大字日間賀島字里中48
日間賀島は愛知県の離島ですが、アクセスが良好なため、気軽に訪れることができます。
観光地としても魅力的なスポットであることがうかがえます。
安楽寺は、日間賀島の歴史と伝説が詰まった魅力あふれる寺院です。
日間賀島を訪れる際には、ぜひ安楽寺に立ち寄り、歴史と伝説に触れてみてください。きっと特別なご縁を感じられることでしょう。