中部国際空港は、愛知県常滑市に位置する国際空港で、その愛称「セントレア(Centrair)」で広く知られています。この空港は、中部地方の主要な玄関口として、2005年2月17日に開港しました。日本国内では、関西国際空港に次ぐ第2の海上国際空港であり、24時間運用が可能な空港として機能しています。
名古屋市中心部からおよそ35キロメートル南、知多半島の常滑市沖合約1.5キロメートルの伊勢湾上に人工島として建設されました。3,500メートルの長さを誇る滑走路を有し、東京国際空港(羽田空港)、成田国際空港、関西国際空港と並び、日本の国際航空ネットワークにおける重要な拠点となっています。
中部国際空港は、国際航空運送協会(IATA)からレベル2の混雑空港として指定されています。開港前に名古屋空港で使用されていたIATAコード「NGO」を引き継ぎ、名古屋空港の新たなコードは「NKM」となっています。
また、航空業界の格付け機関スカイトラックスによる評価では、空港施設とスタッフのサービスレベルが非常に高く評価され、「5スターエアポート」として認定されています。2019年には、世界の空港ランキングで第6位に選ばれ、特に「世界一の地方空港」として高い評価を得ました。
愛称である「セントレア」は、英語の「Central(中部)」と「Airport(空港)」を組み合わせた造語です。これは一般公募により選ばれ、商標登録もされています(商標登録番号: 第4566713号)。この名称は、空港の住所や施設名、航空交通管制での呼称としても使用されており、例えば「セントレアタワー」や「セントレアアプローチ」といった形で呼び出されます。このように、地名以外の名称が使用されている空港は、日本国内では唯一の事例となっています。
2017年度における中部国際空港の旅客数は11,523,157人に達しました。そのうち国内線利用者数は5,975,299人、国際線利用者数は5,547,858人でした。この実績により、国内外を含む乗降客数で日本国内第8位、国際線のみでは第5位に位置付けられています。
中部国際空港は、2005年の愛・地球博(2005年日本国際博覧会)に合わせて開港し、その年の年間利用者数は1,200万人を超える盛況ぶりを見せました。しかし、2008年のリーマン・ショックや2011年度の不況により、一時的に旅客数が900万人を下回る状況に陥りました。
その後、格安航空会社(LCC)の就航や訪日外国人観光客の増加により、2015年度には再び1,000万人台に回復し、2019年度には1,200万人台に達するまで成長しました。
中部国際空港では、国内線は19都市に88便/日(最大)、国際線は34都市に408便/週が運航しています。さらに、貨物専用便は29便/週の運航が行われており、物流拠点としても重要な役割を果たしています。
かつて中部地方の主要空港として機能していた名古屋空港は、21世紀初頭には容量の限界が予測されていました。市街地に立地しているため拡張が困難であり、航空機の騒音問題も深刻化していたことから、24時間運用の制約がありました。
これらの課題を解消するため、政府は新たな空港建設の計画を推進し、国際拠点空港としての機能を備えるために、伊勢湾沖合の人工島に中部国際空港の建設を決定しました。
1985年に調査が開始され、1989年には伊勢湾東部が候補地として選定されました。その後、環境影響評価や埋立許可を経て、2000年に正式に着工。およそ5年の建設期間を経て、2005年2月に開港しました。
中部国際空港は、2005年の愛・地球博の開催に合わせて正式に開港し、地域の国際交流拠点としての役割を果たしました。さらに、空港は観光の促進だけでなく、ビジネスの国際的な拠点としても発展を続けています。
空港の建築デザインは、ユニバーサルデザインの理念を取り入れており、その成果として2005年度グッドデザイン賞(建築・環境デザイン部門)を受賞しました。ターミナルビルは4階建てで、総床面積は219,224.77平方メートルにおよびます。
中部国際空港(セントレア)は、日本の主要国際空港の一つとして、愛知県常滑市における交通の要として機能しています。24時間運用可能な利便性と、世界的に評価されたサービス品質を誇り、国内外から多くの旅客を迎え入れています。
将来的にも、国際線の拡充や貨物便の増加を見据えた更なる発展が期待されており、中部地方の国際的な交流拠点として、ますますその役割が重要視されています。