神明神社は、愛知県知多郡南知多町篠島にある由緒ある神社です。「篠島神明神社(しのじましんめいじんじゃ)」とも呼ばれ、古くから交通安全や海上安全の神として崇められてきました。篠島には2つの神社があり、神明神社は「女宮」、八王子社は「男宮」とされています。近年では、これらの神社が縁結びの神としても信仰され、若い男女の参拝者が多く訪れるようになりました。
神明神社は、1200年以上にわたり伊勢神宮と深い縁を持ち続けています。その象徴として、篠島の人々は毎年「御幣鯛(ごへいだい)」と呼ばれる塩漬けの鯛を伊勢神宮へ奉納しています。また、神明神社の社殿は伊勢神宮の遷宮(せんぐう)の際に下賜される古材で建て替えられる伝統があります。この古材はさらに八王子社の建て替えにも使用されることになっており、この伝統は現在も続けられています。
古代、天照大神を伊勢に祀る旅をしていた倭姫命(やまとひめのみこと)が篠島に立ち寄り、その美しさや島民の厚い人情に感激し、篠島を伊勢神宮の御贄所(みにえどころ)として定めたと伝えられています。神明神社はこの御贄所・篠島を守護するために771年に建立されたとされ、当初は「伊勢土之宮(いせつちのみや)」と呼ばれていました。
伊勢土之宮が建てられたことで、伊勢神宮に参拝する人々は「宮巡り」として篠島にも立ち寄るようになりました。天候が悪く篠島に渡れない場合は、伊勢国の二見浦にある遥拝所(ようはいじょ)から篠島の方向を拝み、伊勢土之宮に参拝したといわれています。その後、神社は「神明宮」と改称され、明治時代中期には「神明社」、昭和20年代には「神明神社」となりました。
神明神社の御祭神は以下の三柱の神々です。
伊勢神宮では20年ごとに「式年遷宮」が行われますが、神明神社も同様に、この遷宮の際に伊勢神宮の古材を譲り受け、社殿を建て替える伝統を持っています。これにより、伊勢神宮との深い結びつきを保ち続けており、日本国内で伊勢神宮の社殿一式を移築する伝統を現在まで継承しているのは篠島のみとされています。
神明神社では、毎年1月3日・4日に八王子社と共に「正月祭礼(大名行列)」が行われます。この祭礼は、八王子社に祀られる男性神「オジンジキサマ」が、神明神社に祀られる女性神のもとへ向かい、一夜を過ごしてから八王子社へ戻るという神事です。
神明神社では年間を通じて多くの祭礼が執り行われます。特に御幣鯛奉納祭や御衣祭などは、篠島ならではの特色ある神事として知られています。
神明神社は篠島の中心部に位置しており、観光や参拝の際には船を利用する必要があります。
〒470-3505 愛知県知多郡南知多町篠島字神戸101
神明神社は、伊勢神宮との深い関わりを持ち、歴史的・文化的にも重要な神社です。訪れる際には、神社の由緒や祭礼の意味を理解し、篠島の美しい自然とともにその歴史を感じながら参拝するのがおすすめです。