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延命寺(南知多町)

(えんめいじ)

延命寺は、愛知県知多郡南知多町師崎に所在する曹洞宗の仏教寺院です。山号は亀翁山(きおうざん)、本尊は地蔵菩薩(延命地蔵)です。寺の周辺には、羽豆岬、師崎港、師崎漁港市場などの観光スポットがあります。

延命寺の文化財

洛中洛外図屏風(延命寺本)

延命寺には、京都の市街(洛中)と郊外(洛外)の風景を描いた『洛中洛外図屏風』(延命寺本)が所蔵されています。この屏風は、知多半島の水軍の将・稲生重政が大坂の陣で戦利品として持ち帰り、のちに領主千賀家を通じて延命寺に預けられたと伝えられています。

作品の特徴

この屏風には、京都の名所や寺院、武士や町人、商人、南蛮人など多様な人々の姿が描かれています。特に祇園祭の山鉾巡行が詳細に描かれており、当時の京都の賑わいを感じることができる貴重な文化財です。

延命寺と歴史的背景

尾張藩千賀家との関係

延命寺は、知多半島の軍事・商業の要所であった羽豆岬を守った尾張藩千賀家と深い関わりがあります。千賀家は徳川家康の命により、伊勢湾・三河湾の警備を担い、羽豆岬城を拠点としていました。その後、関ヶ原の戦いの後に城を破却し、師崎の集落に移住しました。延命寺は千賀家の菩提寺(衆寮)として大切にされてきました。

延命寺と大坂の陣

亀崎(現・半田市)の水軍の将であった稲生重政は、1614年(慶長19年)の大坂の陣で徳川方として戦いました。彼は豊臣方の御座船を奪取し、大坂丸と呼ばれる船とともに戦利品を持ち帰りました。これらの品々の一部が、延命寺に収められたとされています。

その他の文化財

延命寺の書院と文学との関わり

延命寺には、明治時代の小説家小栗風葉が逗留した書院が残されています。小栗風葉は愛知県半田市出身の作家で、『金色夜叉』の続編を執筆したことでも知られています。哲学者の梅原猛は、小栗風葉の甥にあたります。梅原猛は、延命寺を訪れ、小栗風葉の没後80年を記念する碑の除幕式にも立ち会いました。

小栗風葉の作品と延命寺

小栗風葉の代表作の一つである『無為』は、延命寺とその周辺を舞台にした小説です。作品には、師崎の旅館や食堂、岬の風景が描写されており、当時の師崎の情景を知る手がかりとなっています。

延命寺の概要

基本情報

年間の法要

延命寺では、以下の法要が行われています。

まとめ

延命寺は、歴史的にも文化的にも価値の高い寺院です。尾張藩千賀家や大坂の陣との関わり、そして洛中洛外図屏風(延命寺本)や小栗風葉の書院など、多くの歴史的要素を持つ貴重な場所です。南知多町を訪れた際には、ぜひこの由緒ある寺院を訪ねてみてはいかがでしょうか。

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名称
延命寺(南知多町)
(えんめいじ)

知多半島・常滑

愛知県