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松寿寺(篠島)

(しょうじゅじ)

松寿寺は、愛知県知多郡南知多町篠島東山にある曹洞宗の寺院です。山号は「東照山」、本尊は如意輪観世音菩薩を祀っています。四国直伝弘法八十八ヶ所霊場の第47番札所、南知多三十三観音の番外札所にも指定されており、多くの参拝者が訪れる名刹です。

松寿寺の歴史

創建と発展

松寿寺は、天文11年(1542年)に雪天俊盛和尚によって開山されました。江戸時代初期には、一時的に山号を「東光山」と改めたことがありましたが、その後、不祥事が相次いだため、地元住民の嘆願により元の「東照山」に戻されました。

かつては「知多半島南端の三名刹」と称され、最盛期には6つの末寺を擁していました。また、西国の大名が篠島を訪れた際の宿所としても利用された歴史があります。

弘法大師信仰と四国直伝弘法八十八ヶ所

愛知県知多郡は、弘法大師(空海)信仰が厚い地域です。1925年(大正14年)に、知多半島一円に開設された「四国直伝弘法八十八ヶ所霊場」の第47番札所として認定され、多くの巡礼者が訪れるようになりました。

松寿寺の境内

松寿寺の境内には、以下の堂宇や仏像が安置されています。

本堂

松寿寺の本堂は、歴史と格式を感じさせる造りとなっており、屋根は銅板葺きです。本尊である如意輪観世音菩薩が祀られています。

弘法堂

境内には、弘法大師を祀る「弘法堂」があり、篠島における弘法大師信仰の中心的な存在となっています。

馬頭観音

松寿寺には、日露戦争の大勝利を記念して奉安された「馬頭観音」があります。昭和25年、住職の夢枕に「馬頭夫人」が現れ、「一切の災難を消除し、厄除けをせん」とのお告げがありました。このご宣託を受け、伊豆天城山の白檀に馬頭夫人の姿を刻み、毎月18日に厄除け祈願が行われるようになりました。

歴史ある石造観音像

境内には、一番札所の「時志観音」と同じ石工が手掛けた石造観音像が安置されています。これは、若き日の石工の作品とされ、貴重な文化財の一つです。

お寺のいわれ

松寿寺は、高台に位置し、三河湾を一望できる素晴らしい景色が広がっています。参道を登ると、弘法大師を祀る祠の後ろに大きな観音さまが安置されています。

境内には、江戸時代以前の板碑や亀の墓があり、長い歴史を物語っています。また、松寿寺では直伝弘法さまと厄除け観音さまを一宇に祀っており、両方にお参りすることで、よりご利益が得られるとされています。

さらに、篠島全体には八十八ヶ所の弘法大師像が祀られており、島を一周しながら巡礼する人も少なくありません。旧篠島小学校跡が第一番札所であり、松寿寺までの道中には二十二番の弘法さまが祠の中から海を眺めています。穏やかな環境の中で、弘法さまも日々静かに過ごされていることでしょう。

篠島と松寿寺

海路の要衝としての篠島

篠島は、古くは伊勢神宮領であり、海路の要衝として栄えた歴史があります。かつて「尾張八丈」とも呼ばれ、流人の島としての側面も持っていました。

島内には、切り立った崖の間を縫うように軒を連ねる民家が点在し、その先には悠然とした水平線が広がっています。松寿寺の境内からも、波が弧を描いて打ち寄せる前浜海岸の景色を一望できます。潮風を受けながら、この地を訪れた古の人々も、望郷の思いを胸に、こうして海を眺めていたのかもしれません。

松寿寺へのアクセス

所在地

〒470-3505 愛知県知多郡南知多町大字篠島東山56

交通アクセス

篠島渡船ターミナルから徒歩10分の距離にあり、比較的アクセスしやすい立地です。

まとめ

松寿寺は、歴史と信仰が息づく格式ある寺院であり、篠島の豊かな自然に囲まれています。海を望む高台に立つ松寿寺は、美しい景色とともに、訪れる人々の心を穏やかにしてくれる場所です。

歴史ある本堂や弘法堂、厄除けの馬頭観音、そして八十八ヶ所の弘法大師像が祀られる篠島全体が、巡礼の場として多くの参拝者を迎えています。篠島を訪れる際には、ぜひ松寿寺に足を運び、歴史と信仰の息づく空間を体感してみてはいかがでしょうか。

Information

名称
松寿寺(篠島)
(しょうじゅじ)

知多半島・常滑

愛知県