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八王子社(篠島)

(はちおうじしゃ)

八王子社は、愛知県知多郡南知多町篠島に鎮座する由緒ある神社です。篠島には二つの主要な神社があり、八王子社は「男宮」、神明神社は「女宮」とされています。八王子社は特に造船業や海上安全の守護神として崇敬を集め、地域の人々にとって心の拠り所となっています。

八王子社の由来と歴史

鎌倉時代中期の正応元年(1288年)9月、伊勢国度会郡の箕曲神社(現在の伊勢市小木町)より勧請されて創建されたと伝えられています。また、それ以前から海神を祀る神社が存在していたとも考えられており、古くから篠島の海を見守る神社であったことがうかがえます。

倭姫命との関わり

『日本書紀』によると、伝説上の皇女である倭姫命が伊勢神宮を創建する際、尾張国中島郡から三河国渥美郡へ向かう途中に篠島へ立ち寄り、この地を御神領と定めたとされています。その際、篠島には神々の荒御魂(あらみたま)が祀られたと伝えられています。

獅子頭の奉納

永正14年(1517年)3月には、箕曲神社より獅子頭1頭が奉納されました。この獅子頭は御神宝として大切に守られ、現在でも八王子社の神聖な存在を象徴するものとなっています。

式年遷宮と伊勢神宮とのつながり

20年ごとに行われる伊勢神宮の式年遷宮の際、篠島の神明神社は伊勢神宮の古材を譲り受け、社殿を建て替えます。その後、神明神社の旧社殿の古材を用いて八王子社の社殿が新たに建て替えられます。さらに、八王子社の旧材は篠島各地の小さな社として再利用され、神々の恩恵が島全体に広がると考えられています。このような伝統が受け継がれているのは、日本国内でも篠島のみとされています。

八王子社の祭神

八王子社には、以下の八柱の神々が祀られています。

八王子社の祭礼

正月祭礼・大名行列

八王子社では、毎年1月3日・4日に「正月祭礼(大名行列)」が開催されます。この祭礼では、八王子社の神「オジンジキサマ」が神明神社の女神のもとへ向かい、一夜を過ごした後、八王子社へ帰るという神事が行われます。

大名行列の様子

3日昼には、厄払いのために扮装した厄男たちが隊列を組み、勇壮な掛け声とともに舞を舞います。18時には「オジンジキサマのオワタリ」と呼ばれる神事が始まります。この神事を目撃すると祟りがあるとされており、当日は島内の通電が遮断され、観光客も含め誰も見ることが許されません。

夜が更けると、神職がオジンジキサマを八王子社から神明神社へ運びます。神明神社への到着に合わせて太鼓が打ち鳴らされ、家の中で待機していた島民たちは先を争うように神明神社へ参拝に向かいます。

4日になると、再び厄男たちによる舞が行われ、13時頃には神職に支えられたオジンジキサマが舞を舞います。その後、厄男たちは「オタナギサマ」に厄を移し、海へ流します。そして、オジンジキサマは再び八王子社の本殿へと戻ります。

八王子社の現地情報

所在地

〒470-3505 愛知県知多郡南知多町大字篠島字堂山15

アクセス

篠島渡船ターミナルから徒歩でアクセス可能です。

八王子社は、海上安全を願う人々の信仰の対象であり、また歴史的にも貴重な文化を継承する神社です。訪れることで、篠島の歴史や伝統を感じることができるでしょう。

Information

名称
八王子社(篠島)
(はちおうじしゃ)

知多半島・常滑

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