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大興寺(知多市)

(だいこうじ)

知多の「だるま寺」として親しまれる古刹

大興寺は、愛知県知多市にある臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は「龍雲山」。知多半島における歴史ある寺院の一つであり、「だるま寺」としても広く知られています。

大興寺の歴史

鎌倉時代から続く由緒ある寺院

大興寺の創建年代は不明ですが、寺の伝承によると、その歴史は約1250年前の神亀年間(724~729年)にさかのぼるとされています。この頃、名僧・行基菩薩が刻んだとされる「大日如来」が祀られ、村の総本尊として信仰を集めました。

また、大日如来像の胎内には、以下のような記録が残されています。

これらの記録から、大興寺は平安時代からすでに存在し、鎌倉時代には修復を受けながら維持されていたことがわかります。

寺名の由来と一色範氏による再興

かつて「大福寺」と称されていたこの寺院は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての武将・一色太郎範氏によって再興されました。

範氏は、三河国吉良一色の地から現在の知多市へと移り、この地を領有。巡視の折に大日如来像を尊崇し、荒廃していた堂宇を再建しました。そして、開山として京都・天龍寺より夢窓疎石(夢窓国師)を迎え、寺名を「大興寺」と改めました。

戦乱による荒廃と江戸時代の復興

その後、大興寺は幾度となく戦乱による荒廃を経験しましたが、江戸時代の寛文6年(1667年)に妙心寺派の寺院として再興され、現在に至ります。

「だるま寺」としての大興寺

成人の日に開催される「だるま供養」

大興寺は「だるま寺」としても知られており、毎年1月の成人の日には、「だるま供養」と呼ばれる伝統行事が行われます。

この行事では、一年間の願掛けやお守りとして祀られていた達磨(だるま)を境内で供養し、お焚き上げします。全国各地から多くの参拝者が訪れ、新しい年の願いを込めて新たな達磨を授かる姿が見られます。

大興寺と「願掛け達磨」

境内では、赤色や白色の達磨が数多く奉納され、参拝者はそれぞれの願いを込めて達磨の片目を入れます。願いが成就した際には、もう一方の目を入れてお寺に奉納するのが習わしです。

四季折々の美しい景観

秋の四季桜とコスモス

大興寺の周辺には、秋になると美しい四季桜とコスモスが咲き誇ります。特に、紅葉が始まる頃に咲く四季桜は珍しく、多くの観光客や写真愛好家が訪れます。

また、境内は静かで落ち着いた雰囲気があり、歴史ある建造物とともに、自然の美しさを感じることができます。

大興寺の文化財

市指定文化財「大日如来像」

大興寺の本尊である「大日如来像」は、市の指定文化財となっています。胎内には修復の記録が刻まれており、1000年以上にわたって信仰を集めてきた貴重な仏像です。

県指定文化財「懸仏(八大神社の御正体)」

大興寺の鎮守である八大神社に伝わる懸仏(かけぼとけ)は、永仁4年(1297年)に「大野庄大福寺」の僧・賢智によって作られたと記録されています。

この懸仏は、本地垂迹思想(神仏習合の思想)を色濃く示すものであり、仏教と神道が融合した信仰の形を伝えています。

大興寺の基本情報

所在地

大興寺の所在地は以下の通りです。

住所:愛知県知多市大興寺落田52

アクセス情報

大興寺へは、公共交通機関や自家用車でのアクセスが可能です。

拝観時間と拝観料

大興寺の拝観時間は通常、9:00~17:00ですが、行事や法要により変更される場合があります。拝観料は無料ですが、特別拝観時には志納金が必要となることがあります。

まとめ

大興寺は、歴史ある臨済宗妙心寺派の寺院として、長い年月にわたり信仰を集めてきました。知多の「だるま寺」としても親しまれ、成人の日の「だるま供養」や、秋の四季桜とコスモスの景観が訪れる人々を魅了しています。

文化財としても貴重な仏像や懸仏が残され、歴史的・文化的にも見どころの多い寺院です。ぜひ、知多市を訪れた際には、大興寺の厳かな雰囲気と四季折々の美しさを楽しんでみてください。

Information

名称
大興寺(知多市)
(だいこうじ)

知多半島・常滑

愛知県