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蟹江町(愛知県)

(かにえちょう)

蟹江町は、愛知県海部郡に属する町であり、尾張地方および海部津島広域行政圏に含まれています。名古屋市中心部から約15kmの距離に位置し、古くから名古屋との密接な関係を持ちながら発展してきました。

国や県の指定文化財を有し、由緒ある神社仏閣が点在するほか、温泉や祭りなど、訪れる人々を魅了するスポットが豊富に揃っています。

文化財

国指定文化財

蟹江町には、貴重な国指定の文化財がいくつか存在します。

特に「須成祭の車楽船行事と神葭流し」は、ユネスコの無形文化遺産にも登録されており、地域の伝統を象徴する重要な行事です。

県指定文化財

名所・旧跡

城郭

蟹江城址

戦国時代に築かれた城の跡で、織田信長や豊臣秀吉とも関連がある歴史的なスポットです。

寺院

蟹江町には多くの寺院が点在し、古くから信仰を集めています。

神社

温泉

尾張温泉

愛知県で唯一「名湯百選」に選ばれた温泉であり、良質な湯が楽しめます。

足湯かにえの郷

気軽に立ち寄ることができる足湯スポットです。

資料館・史料館

蟹江町歴史民俗資料館

町の歴史や民俗資料を展示しており、郷土の文化を深く学ぶことができます。

蟹江町観光交流センター「祭人」

蟹江町を代表する「須成祭」をテーマにした施設で、2階には「須成祭ミュージアム」があります。

その他の見どころ

信長街道

織田信長が清洲攻めの際に通った道とされ、「信長出世街道」「清洲攻めの道」とも呼ばれています。

文学散歩道

文学作品に登場する風景を楽しみながら散策できるスポットです。

佐屋川温泉前魚釣場

釣りを楽しめるスポットで、自然を満喫できます。

祭事・催事

須成祭の車楽船行事と神葭流し

国の重要無形民俗文化財に指定されており、ユネスコの無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の構成遺産でもあります。

蟹江祭

蟹江神明社の秋季大祭であり、毎年9月の最終土曜・日曜に開催されます。

花しょうぶ祭

初夏に美しく咲く花しょうぶを楽しむイベントで、写真撮影にもぴったりです。

かにえ町民まつり

毎年10月頃に開催され、町民が一堂に会するイベントです。

蟹江町文化祭

例年11月頃に開催され、文化活動の成果を発表する場となっています。

さくらまつり

毎年4月上旬に開催され、桜の美しい景色を楽しむことができます。

蟹江町の名物グルメ

愛知県蟹江町には、地元の風土と歴史に根ざした魅力的な名物料理が数多く存在します。特に川魚を活かした郷土料理が豊富で、昔ながらの味わいが今も受け継がれています。また、特産品として人気の白イチジクも見逃せません。

伝統的な郷土料理

いな饅頭(いなまん)

「いな饅頭」は、蟹江町を代表する郷土料理の一つです。町内を流れる蟹江川などには、汽水魚であるボラが生息しており、このボラの若魚を「イナ」と呼びます。この「イナ」の名前を冠したいな饅頭は、ふっくらとした饅頭の中にギンナンやシイタケを練り込んだ豆味噌が詰められています。その独特の風味とやさしい味わいが、多くの人々に親しまれています。

町内の数軒の料理屋で提供されており、訪れた際にはぜひ味わってみたい逸品です。

ぼら雑炊

この地方では、一般的な「雑炊」とは異なり、炊き込みご飯のことを「雑炊」と呼びます。「ぼら雑炊」は、その名の通りボラを炊き込んだご飯であり、蟹江町を含む海部郡南部の郷土料理として親しまれています。

かつては農作業時や会合時などに振る舞われることが多く、今でも地元の食文化として受け継がれています。ボラの旨味がご飯にしみ込み、噛むほどに味わい深い一品です。

もろこずし

「もろこずし」は、淡水魚であるもろこを甘辛くじっくりと煮詰め、押し寿司の具材として使用した料理です。醤油やみりんなどの調味料で丁寧に味付けされたもろこは、ほんのりとした甘さと旨味が特徴で、ご飯との相性が抜群です。

シンプルながらも味わい深いもろこずしは、地元の人々に長年愛され続けている逸品です。

コメヂャ

「コメヂャ」は、蟹江町の舟入地域でよく食べられている茶粥の一種です。昔ながらの素朴な味わいが特徴で、地元の家庭料理として親しまれています。お茶の香ばしさとお米の優しい甘みが絶妙に調和し、胃にも優しい一品です。

鮒味噌

「鮒味噌」は、淡水魚のフナ大豆を味噌でじっくり煮込んだ郷土料理です。濃厚な味噌の風味とフナの旨味が溶け合い、ご飯のお供としても人気があります。

特産品:蟹江町の白イチジク

白イチジク「蓬莱柿(ほうらいし)」

蟹江町では、一般的なイチジクとは異なる白イチジクの栽培が盛んです。特に、「蓬莱柿(ほうらいし)」や「ホワイトゼノア」といった品種が生産されており、その糖度の高さ芳醇な香りが特徴です。

蟹江町産の白イチジクは、高級果実として人気があり、特に「蟹江いちじく蓬莱柿」というブランド名で親しまれています。全国的にも珍しいこの白イチジクは、そのまま食べるのはもちろんのこと、スイーツやジャムに加工されることもあります。

かにえ白いちじく街道

白イチジクを使ったグルメを楽しめるスポットとして、蟹江町には「かにえ白いちじく街道」と呼ばれるエリアがあります。西尾張中央道周辺の飲食店やスイーツ店では、白イチジクを使用した様々な料理やスイーツを提供しており、訪れる人々を楽しませています。

豊かな水辺環境

町内には蟹江川、日光川、福田川、善太川、佐屋川といった大小さまざまな河川が流れています。町域の約1/5がこれらの河川に占められ、古くから水害対策として治水工事が進められてきました。その一方で、河川沿いにはヨシが茂り、自然豊かな風景が広がっています。

尾張温泉の魅力

蟹江町には尾張温泉が湧き出ており、その泉質は単純温泉です。冬になると特定の場所に魚が異常に集まる現象が見られたことから、その地域を掘削し温泉の湧出が確認されました。これにより温泉リハビリ施設や温泉病院が開設され、住民の健康増進にも貢献しています。なお、尾張温泉は愛知県内で唯一、日本の名湯百選に選ばれています。

町名の由来

「カニエ」という地名が歴史上初めて登場したのは、1215年(建保3年)の「水野家文書」とされています。かつてこの地域は海に囲まれ、「蟹江郷」や「富吉荘」と呼ばれていました。水辺にはヤナギの木が生育し、多くのカニが生息していたことから、「蟹江」という地名が定着したと伝えられています。

地理

蟹江町は濃尾平野南部、木曽川下流の干拓デルタ地帯に位置し、総面積は11.09平方キロメートル。その大部分が海抜ゼロメートル地帯にあり、水害対策が重要な地域となっています。気候は太平洋側気候区に属し、温暖な気候ながら夏は多雨、冬は乾燥するのが特徴です。

主な河川

歴史

蟹江町の発足

1889年(明治22年)、市制町村制の施行により、蟹江町、新蟹江村、千秋村、西之森村、須成村の5つの町村が誕生しました。当時、海部地域では244の村が56町村に統合され、蟹江町は津島町と並んで町制を敷いた地域でした。1890年(明治23年)の人口は6,236名であり、愛知県内でも有数の人口規模を誇っていました。

明治・大正時代

1906年(明治39年)には、蟹江町は須成村、西ノ森村、新蟹江村と合併し、人口が1万人を超えました。1913年(大正2年)には木曽川の支流である佐屋川によって分かれていた海東郡、海西郡が合併し、海部郡が誕生しました。

昭和時代

戦後の地方自治法の制定に伴い、学校や警察、消防などの公共施設の充実が図られました。1953年には町村合併促進法が施行され、1961年には蟹江町に永和村の一部が編入され、現在の町域が形成されました。

平成・令和時代

平成時代には全国的な市町村合併が進められましたが、蟹江町は単独町制を維持し続けました。2002年には弥富町、十四山村、飛島村との合併協議が進められましたが、最終的には合併には至りませんでした。その後、2019年(令和元年)には町制施行130周年を迎え、現在も独立した町として存続しています。

交通アクセス

近鉄名古屋線やJR東海関西本線、さらに東名阪自動車道、国道1号線、西尾張中央道といった幹線道路が整備されており、名古屋市へのアクセスが非常に便利です。このため、名古屋市のベッドタウンとしても機能しています。

まとめ

蟹江町は豊かな河川環境と温泉、名古屋市へのアクセスの良さを兼ね備えた魅力的な町です。歴史を通じて独立した自治体としての歩みを続け、現在もその特徴を活かしたまちづくりが行われています。

歴史的な文化財や神社仏閣、温泉、そして魅力的な祭りが豊富に揃う町です。四季折々の美しい風景とともに、伝統や文化を感じられるスポットが多数あります。観光で訪れる際には、歴史を感じながら町を散策し、温泉で癒される旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

Information

名称
蟹江町(愛知県)
(かにえちょう)

尾張西部・一宮

愛知県