東海市立平洲記念館は、愛知県東海市にある細井平洲の人物記念館です。細井平洲は江戸時代の著名な儒学者であり、藩政改革で知られる米沢藩主・上杉鷹山の師としても有名です。本記念館では、平洲の生涯や功績を紹介し、直筆の書画など貴重な資料を展示しています。
平洲記念館は1974年(昭和49年)に開館し、細井平洲に関する貴重な資料を展示しています。館内には、平洲の直筆の書画を中心とした「平洲記念館展示室」、情報コーナーの「平洲ホール」、そして平洲が東京で開いた塾の名を冠した講義室「嚶鳴館(おうめいかん)」があります。
また、館内には郷土資料館も併設されており、市内の遺跡から出土した考古資料や、昔の暮らしを伝える民俗資料が展示されています。2005年(平成17年)7月には、小説家の童門冬二氏が名誉館長に就任しました。
細井平洲(ほそい へいしゅう)は、江戸時代中期の儒学者で、特に「実学」の精神を重んじたことで知られています。彼の教育方針は「学んだことを生かす」という実践的な学問であり、その教えは吉田松陰や西郷隆盛にも影響を与えました。
平洲は、米沢藩主・上杉鷹山の教育係を務めたことで有名であり、晩年には尾張藩に仕え、藩校・明倫堂の初代督学となりました。彼の教えは現在でも教育の模範とされ、多くの人々に尊敬されています。
館内の展示室では、細井平洲直筆の書画や、彼の業績を伝える貴重な資料を展示しています。中でも注目すべき展示物には以下のものがあります。
尾張藩に仕えた重臣・堀田恒山の肖像画。平洲先生が彼の功績を称え描いたものとされています。雅号「尾張国校督学細井徳民」が記されており、これは尾張藩の藩校・明倫堂の校長を意味します。
細井平洲が描いた山水画に、友人の滝鶴台(たきかくだい)が漢詩を書き添えた作品も展示されています。
細井平洲の教えをまとめた「嚶鳴館遺草(おうめいかんいそう)」の版本や、実際に使用された版木も展示されています。
郷土資料館では、東海市内の遺跡から発掘された考古資料や、昔の生活に関する道具を展示しています。特に、知多半島の塩づくりに関連する展示が注目されています。
奈良・平安時代に使われた製塩土器の展示があります。これは海水を煮詰めて塩を作るための特殊な土器で、「調」として遠く京都の都へ納められていました。特徴的な角のような底部を持ち、「知多式製塩土器」と呼ばれています。
東海市大田町の畑間遺跡から出土した大量の銭貨など、歴史的に価値のある品々が展示されています。
家庭で使われた日用品や、市内で営まれていた漁業や農業に関する道具も展示されており、当時の人々の生活を知ることができます。
9:00 - 16:30
無料
月曜日、年末年始、臨時休館日
東海市循環バス「らんらんバス」の「平洲記念館」バス停下車すぐ。
東海市立平洲記念館は、細井平洲の生涯や業績を学ぶことができる貴重な施設です。彼の直筆の書や画に触れ、その教育理念を学ぶことで、現代にも通じる学びの重要性を実感できるでしょう。また、郷土資料館では東海市の歴史や文化を知ることができ、地域の歴史をより深く理解することができます。ぜひ訪れてみてください。