土呂八幡宮は、愛知県岡崎市福岡町にある歴史ある神社で、本殿は国の重要文化財に指定されています。奈良時代末期に京都から下向した神官によって創建されたと伝えられており、長い歴史を持つ神社です。秋には手筒花火が奉納される「秋の大祭」が行われ、多くの参拝者が訪れます。
土呂八幡宮は、平安時代末期に京都から下った神官によって創建されたと伝えられています。しかし、1564年(永禄7年)に発生した三河一向一揆によって焼失してしまいました。その後、徳川家康の命を受け、石川数正によって再建されました。
さらに、1619年(元和5年)には、三河代官である畔柳寿学が伊勢の大工・河北次郎兵衛定守に命じて本殿を造営しました。この本殿は現在も残り、国の重要文化財に指定されています。
1743年(寛保3年)、山畑村と上下土呂村によって本殿の修理が行われました。1824年(文政7年)には拝殿が再建され、さらに1846年(弘化3年)には中門の再建と回廊の新築が行われるなど、江戸時代を通じて大切に維持されてきました。
1931年(昭和6年)1月9日、本殿が旧国宝(現在の重要文化財)に指定されました。本殿は三間社勾欄付きの流造で、屋根は檜皮葺となっています。1743年から1914年まで覆堂の中にあったため、建築当時の部材がよく保存されています。
また、1962年(昭和37年)3月1日には、木造阿弥陀如来坐像が愛知県の指定文化財に指定されました。この坐像は高さ144.4センチメートルあり、市内の阿弥陀如来坐像の中で最大級のものです。「土呂の大仏さん」として親しまれています。
土呂八幡宮の本殿は、三間社流造で、檜皮葺の屋根を持つ美しい建築です。国の重要文化財に指定されており、江戸時代初期の特徴を色濃く残しています。
拝殿は1824年(文政7年)に再建され、参拝者が神前で祈願を行うための重要な建物です。格式のある造りが特徴で、厳かな雰囲気を醸し出しています。
回廊と中門は1846年(弘化3年)に新築されました。拝殿と本殿をつなぐ重要な構造であり、境内の美しい景観を形作る一部となっています。
境内には稲荷社もあり、主祭神として倉稲魂命(うかのみたまのみこと)が祀られています。明治時代に学校敷地拡張のため現在の場所に移転されました。
火の神である軻遇突智命(かぐつちのみこと)を祀る秋葉社は、かつては檜皮葺の屋根でしたが、平成時代に銅板葺きへと変更されました。
大仏殿には、鎌倉時代作とされる木造阿弥陀如来坐像が安置されています。この坐像は黒漆塗りの寄木造りで、非常に優れた仏像として評価されています。毎年8月には大仏供養法要慰霊祭が行われ、多くの人々が参拝に訪れます。
学問の神様・菅原道真公を祀る天神社も境内に鎮座しています。毎年1月中旬には「初天神祭」が行われ、学業成就を願う参拝者でにぎわいます。
土呂八幡宮では、10月16日に近い土・日曜日に「秋の大祭」が開催されます。この祭りでは、勇壮な手筒花火が奉納され、夜空を彩る美しい炎と音が境内を包みます。
土呂八幡宮は、岡崎市福岡町に位置し、周囲には歴史的な史跡や自然豊かなスポットが点在しています。近くの福岡小学校には「土呂陣屋の松」と呼ばれる立派な6本の黒松があり、市の天然記念物に指定されています。
土呂八幡宮は、長い歴史を持つ神社であり、国の重要文化財に指定された本殿や愛知県指定文化財の阿弥陀如来坐像など、貴重な文化財が多く残されています。秋の大祭では手筒花火が奉納され、多くの参拝者が訪れます。岡崎市を訪れた際には、ぜひ参拝してみてはいかがでしょうか。