八剱神社は、愛知県岡崎市千万町町(ぜまんぢょうちょう)に鎮座する歴史ある神社です。 その創建は古く、文永3年(1266年)に藤原弘真(ふじわらのひろざね)が建立したと伝えられています。 明治5年(1872年)10月には村社に列せられ、1919年(大正8年)には、建御名方命(たけみなかたのみこと)を祭神とする諏訪神社を合併しました。
八剱神社の本殿は、日本の伝統的な神社建築様式を持ち、以下のような特徴を備えています。
さらに、神社の覆屋(おおいや)には本殿のほかに6棟の社殿が祀られています。 これらの社殿は、文化年間(1804年~1818年)頃に建造されたものと推定されています。
八剱神社の拝殿は、以下のような構造を持っています。
また、近年の改修として、2014年(平成26年)1月に鳥居が新しく建て替えられ、境内の雰囲気が一層荘厳なものとなりました。
八剱神社では、毎年4月16日に近い日曜日に「春の大祭」が執り行われます。 この大祭では、伝統的な神楽が奉納されることで知られています。
この神楽は、「千万町の神楽」として1964年(昭和39年)3月23日に愛知県無形民俗文化財に指定されました。 史料によると、1751年(宝暦元年)の文書に、この年の祭礼で神楽が舞われたことが記録されており、250年以上の歴史を持つ貴重な伝統芸能です。
春の大祭当日は、朝9時より神社境内の矢場(やば)で「祭礼弓(さいれいゆみ)」が行われます。 この祭礼弓には多くの参加者が集い、的を射る競技が行われます。
これは、古来より続く格式高い伝統行事であり、地域の人々にとって重要な役割を果たしています。
神事の後半には、県下でも最も長く続くとされる「嫁獅子神楽(よめじしかぐら)」が奉納されます。 この神楽は、華やかで優雅な舞が特徴であり、見る人々を魅了します。
祭りのクライマックスとなるのが神輿渡御(みこしとぎょ)です。 定刻とされる14時頃になると、神楽の送り囃子(おくりばやし)が奏でられる中、神輿が町内の若宮社を目指して出発します。
この渡御は、神社と地域を結ぶ神聖な儀式であり、住民にとって一年の中でも特に重要な行事の一つです。
八剱神社は、岡崎市千万町町における歴史と文化の象徴的存在です。 1266年に創建され、長い歴史の中で諏訪神社との合併や本殿・拝殿の修復を経て、現在も地域の人々に親しまれています。
特に「千万町の神楽」は、愛知県の無形民俗文化財に指定されるほどの貴重な伝統芸能であり、春の大祭ではこの神楽が奉納され、神輿渡御が行われます。
このように、八剱神社は歴史的・文化的価値の高い神社であり、訪れる人々にとって貴重な体験ができる場所です。 四季折々の美しい境内や、格式ある神事を楽しみながら、日本の伝統文化に触れてみてはいかがでしょうか。