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瑞龍寺(豊田市)

(ずいりょうじ)

歴史としだれ桜が彩る静寂の寺院

瑞龍寺は、愛知県豊田市稲武町にある臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は「秀雲山(しゅううんざん)」と称し、静寂な山間にたたずむこの寺は、歴史と自然が調和する心安らぐ場所となっています。境内には愛知県指定天然記念物の「瑞龍寺のしだれ桜」があり、春には多くの人々が訪れます。

瑞龍寺の歴史

開山と発展

瑞龍寺の開基は、名古屋市熱田にある乾徳寺の三霊紹省(さんれい しょうせい)和尚です。寛永21年(1644年)、彼は伊勢国菰野(こもの)に見性寺を開山し、その後、正保年間(1645年~1648年)頃に三河国北設楽郡稲橋村を訪れ、瑞龍寺を創建しました。

江戸時代の瑞龍寺

江戸時代には、瑞龍寺の境内に寺子屋が開かれ、地域の教育の場としても機能していました。これは、寺院が単なる宗教施設ではなく、文化と学問を広める重要な拠点であったことを示しています。

山田無文との縁

臨済宗妙心寺派の管長や花園大学の学長を務めた山田無文(やまだ むもん)氏は、北設楽郡武節村(現・豊田市)出身であり、その菩提寺が瑞龍寺です。彼の功績を称え、瑞龍寺の境内には彼の歌碑が建てられています。

「おおいなるものに抱かれあることを 今朝吹く風のすずしさに知る」

この詩は、自然とともに生きることの喜びや悟りを表現しており、訪れる人々に深い感銘を与えます。

瑞龍寺の文化財 ― しだれ桜

愛知県指定天然記念物「瑞龍寺のしだれ桜」

瑞龍寺の境内には、推定樹齢370年のエドヒガンザクラ(しだれ桜)があり、1971年(昭和46年)に愛知県指定天然記念物に指定されました。

特徴

このしだれ桜は、瑞龍寺の開山時に植えられたものとも、後年に植えられたものとも言われていますが、正確な記録は残されていません。しかし、長い年月を経て地域の人々に愛され続けてきたことは確かです。

桜まつりとライトアップ

毎年4月上旬から中旬には「桜まつり」が開催され、夜にはしだれ桜が美しくライトアップされます。満開の桜が幻想的な光に照らされる様子は、訪れる人々を魅了します。

しだれ桜の保護と再生

1980年(昭和55年)頃から樹勢が衰え、一時は枯死の危機に瀕しました。しかし、1991年(平成3年)に樹木医の指導のもとで大手術が行われ、再び見事な花を咲かせるようになりました。

「瑞龍寺しだれ桜を守る会」の活動

1999年(平成11年)には「瑞龍寺しだれ桜を守る会」が結成され、桜の保存活動が本格的に始まりました。2006年(平成18年)時点で全国に約800人もの会員がいました。これにより、しだれ桜の維持・管理が強化され、今日でも美しい姿を楽しむことができます。

大安寺のしだれ桜との関係

瑞龍寺のしだれ桜は、豊田市大野瀬町にある大安寺(だいあんじ)のシダレザクラとも深い関わりがあります。大安寺のしだれ桜は、大正時代に瑞龍寺のしだれ桜から分かれた苗を植えたものであり、同じ系統の桜として親しまれています。

瑞龍寺へのアクセス

所在地

瑞龍寺は愛知県豊田市稲武町寺山3に位置しています。

車でのアクセス

豊田市の中心部からは少し距離がありますが、静かな山間にあるため、訪れる価値のあるスポットです。

まとめ

瑞龍寺は、歴史と文化、そして美しい自然が共存する寺院です。370年の歴史を持つしだれ桜は、地域の人々によって大切に守られ、春には幻想的な景色を見せてくれます。豊田市を訪れる際には、ぜひ瑞龍寺のしだれ桜を鑑賞し、歴史の息吹を感じてみてはいかがでしょうか。

Information

名称
瑞龍寺(豊田市)
(ずいりょうじ)

岡崎・豊田・奥三河

愛知県