玉林寺は、愛知県小牧市小牧5丁目に位置する曹洞宗の寺院で、山号は「大寿山」。通称として「小牧観音」と呼ばれ、地域住民や観光客に親しまれています。
玉林寺の創建は天正年間と考えられており、開基については詳しくは分かっていません。もともと小牧山のふもとにあった寺院ですが、元和9年(1623年)に現在地へ移転しました。
本尊である如意輪観世音菩薩像は、1584年の小牧・長久手の戦いの際、徳川家康が小牧山周囲に堀を掘らせた際に発見されたと伝えられています。
尾張三十三観音霊場の第23番札所に指定されているこの仏像は、六道の衆生を救うための六本の腕を持ち、如意宝珠を携えています。人々の願いを聞き届け、思いを巡らせている姿が特徴的です。
本堂の天井には山田大作氏による「見返り龍」が描かれています。仏法を守護するとされる龍が天井を舞う姿は圧巻で、どの角度から見ても鋭い眼差しで訪れる人々に力を与えます。
永禄6年(1563年)、織田信長が小牧山城を築いた際、連歌師里村紹巴が玉林寺に宿泊し、新築祝儀として連歌百韻会を催しました。しかし、信長との誤解が生じ、紹巴は玉林寺を去り京都へ戻ったとされています。この出来事を伝える紹巴の碑は、現在も山門前に建てられています。
玉林寺は尾張藩祖徳川義直公との縁も深く、九十歳を超えた住職が道案内を務めた際、義直公から藤杖を拝領しました。この藤杖は寺宝として大切に保管されています。
玉林寺は名鉄小牧線「小牧駅」から徒歩約10分と、交通の便が良い立地にあります。駐車場も完備しており、車でも気軽に訪れることができます。