薬師寺は、愛知県小牧市にある曹洞宗の寺院です。その山号は大福山といい、本尊は薬師如来像が祀られています。通称「瓶薬師」と呼ばれるこの寺院は、静かな環境の中で多くの人々に親しまれています。
薬師寺の創建年は正確には不詳ですが、室町時代の禅僧である万里集九が著した『梅華無尽蔵』に薬師寺が記載されていることから、この時代にはすでに存在していたと考えられています。本尊の薬師如来像は、古い城址から発掘された「水瓶(みずがめ)」の中から見つかったとされ、これが「瓶薬師」という通称の由来です。この像は秘仏であり、一般公開されることはありません。
薬師寺の歴史は深く、寺伝によれば、村人が古城址から発掘した水瓶の中に薬師如来像を発見し、その驚きから一宇を創建して像を安置したとされています。当初は瑠璃山と称されていましたが、後に現在の山号である大福山に改められました。
寛永年間(1624~1644年)には、説岩龍梅和尚によって復興が行われ、その後、道林桓孝和尚が再興しました。さらに、岩倉市の龍潭寺から嶺南賢孝大和尚を招き、法地が開山されました。この時以来、薬師寺は龍潭寺の末寺となっています。
薬師寺は、室町時代に活躍した禅僧万里周九とも深い関わりがあります。万里周九は相国寺の大圭宗价に師事し、五山文学を代表する作家の一人として知られています。彼が著した『梅華無尽蔵』には、薬師寺が「尾州路 砥山郷 瑠璃山薬師禅寺」と記され、火災後の復興のための募金活動が行われた記録も残されています。
薬師寺の境内には、仁王門を抜けると本堂が構えられています。本尊である薬師如来像の両脇には日光菩薩と月光菩薩が安置され、十二神将も合祀されています。また、境内には以下の仏像や霊場があります。
これらの仏像は訪れる人々に癒しと信仰の場を提供しており、境内全体が仏の世界を象徴する空間となっています。
薬師寺へは名鉄小牧線「間内駅」で下車し、徒歩約7分で到着します。周辺は閑静な住宅地であり、散策にも適した環境です。寺院を訪れ、静寂の中で心を癒すひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。