正眼寺は、愛知県小牧市に位置する曹洞宗の寺院であり、山号は「青松山」と称されます。由緒ある寺院で、多くの歴史的・文化的価値を持つ建造物や所蔵品を有しています。
正眼寺は室町時代の1394年に創建されました。当初は現在の愛知県一宮市丹陽町に位置していましたが、度重なる洪水被害を受け、1689年に現在の小牧市に移転しました。境内には国の重要文化財に指定された銅造誕生釈迦仏立像をはじめ、多くの貴重な文化財が保存されています。
1394年(応永元年)、後小松天皇を開基として下津郷に創建され、勧請開山は通幻寂霊でした。1396年には初めての開堂式典が行われ、4,000名もの僧が参列したと伝えられています。1398年には足利義満より寺領が寄進され、七堂伽藍を備えた壮大な寺院となりました。
江戸時代に入ると、織田家、豊臣家、尾張徳川家の庇護を受けましたが、洪水被害が相次いだため、1689年に現在地へ移転されました。以降、現在の姿へと整えられています。
昭和時代には、愛知学院大学附属図書館による所蔵文書の調査が開始され、その成果が「正眼寺文書目録」としてまとめられました。また、1988年には銅造誕生釈迦仏立像が国の重要文化財に指定されました。
像高8.2cmの小型ながら、日本最古の誕生仏として知られています。飛鳥時代に制作されたと考えられ、両手で天と地を指す姿が特徴です。この像は灌仏儀式に用いられ、非常に貴重な文化財とされています。
正眼寺の三世天先祖命和尚の墓碑であり、小牧市の有形文化財に指定されています。1458年に建立され、現在も境内に残っています。
豊臣秀吉の寄進によると伝えられる大涅槃図も所蔵されています。絵画の内容や保存状態は極めて良好で、歴史的価値が高いとされています。
現在、正眼寺では伝統的な儀式が行われるほか、文化財の保護活動が積極的に進められています。所蔵品の多くは愛知学院大学附属図書館で管理され、学術研究の対象ともなっています。
愛知県小牧市大字三ッ渕29
こまき巡回バス(三ッ渕・村中コース)の「三ッ渕原新田」停留所で下車し、徒歩約12分で到着します。
正眼寺の周辺には、天神宮や神明神社といった歴史的な神社が点在しており、散策に最適なエリアとなっています。また、矢戸川や近隣の工場群など、小牧市の地域性を感じられるスポットも多くあります。
正眼寺は尾張名所図会に描かれるほどの格式ある寺院であり、塔頭や大伽藍の記録が残されています。山門は1876年に江南市の高雲山報光寺に移築され、現在も現存しています。