雲興寺は、愛知県瀬戸市白坂町に位置する曹洞宗の寺院で、山号は「大龍山」と称されます。1384年(至徳元年)に天鷹祖祐禅師によって開創され、尾張地方を代表する曹洞宗寺院の一つです。本尊には釈迦牟尼仏が祀られ、盗難除けの利益がある護法性空威徳山神も祀られています。
雲興寺の歴史は非常に古く、応永年間には足利義持や地元の豪族である山口氏らの寄進によって七堂伽藍が完成しました。その後、織田信秀や豊臣秀吉、尾張徳川家の庇護を受け、本堂には彼らの位牌が安置されています。
応永十二年、雲興寺の二世住持である天先祖命禅師が坐禅をしている最中に、人の肉を食べる鬼神が現れました。禅師は鬼神に罪を懺悔させ、「性空」と名付けた守護神となるよう説きました。この鬼神は村人や寺を盗難や災害から守る守護神となり、門前の盤石に姿を消しました。この盤石は「性空石」と呼ばれ、盗難除けの象徴として信仰を集めています。
雲興寺の境内には国の登録有形文化財に指定された鐘楼があります。この鐘楼は文化7年(1810年)に建てられたもので、入母屋造、桟瓦葺、袴腰付の特徴を持ちます。また、寺宝として足利義輝や織田信長、豊臣秀吉、徳川家康に関わる貴重な品々が多く保存されています。
雲興寺では毎年4月24日と25日に「性空祭」と呼ばれる盗難除けの大祭が開催されます。この行事には多くの参拝者が訪れ、寺全体が賑わいます。
雲興寺へのアクセスは以下の通りです。
毎年4月の祭り開催時には、寺の駐車場まで臨時バスが運行されます。
雲興寺は、周囲を豊かな緑に包まれた静かな環境にあります。また、東海自然歩道のルートに位置しており、猿投山登山やハイキングの拠点としても知られています。そのため、多くの登山者や自然愛好家が訪れる場所です。
寺の参拝者用駐車場は整備されていますが、猿投山の登山口が近いため、登山者による無断駐車が問題となっています。訪れる際はマナーを守り、指定された場所に駐車するようお願いいたします。