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葦毛湿原

(いもう しつげん)

豊橋市の自然の宝庫

葦毛湿原は、愛知県豊橋市岩崎町に位置する、自然豊かな湿原です。その美しい風景と多様な動植物の生態系が高く評価され、1992年(平成4年)2月28日には愛知県の天然記念物に、そして2021年(令和3年)10月11日には国の天然記念物に指定されました。

その豊かな自然環境は「東海のミニ尾瀬」と称されることもあり、全国の自然愛好家や登山者から親しまれています。また、「花の百名山」および「新・花の百名山」にも選ばれており、四季折々の草花が訪れる人々を魅了します。

自然と調和した遊歩道とハイキングコース

葦毛湿原の入り口は、そのまま赤岩山へと続く「豊橋自然歩道」の一部として整備されており、気軽にハイキングを楽しむことができます。訪問者は、自然と調和した木製の遊歩道を歩きながら、湿原内を一周することが可能です。

湿原の地形と特徴

湿原の広さはおよそ5ヘクタール。標高はおおよそ60メートルから75メートルの緩やかな斜面に位置しています。葦毛湿原は、石巻山周辺の山々とともに愛知県立石巻山多米自然公園の一部に指定されており、自然保護の対象としても重要視されています。

特徴的なのは、その地質です。湿原の基盤はチャートという硬い岩盤で成り立っており、その岩の間から湧き出る水が湿原を潤しています。このような形成過程は、長年の植物堆積によって水を貯める「尾瀬」のようなタイプとは異なり、地表を流れる水が主体となっています。そのため、乾燥する季節には水量が減少し、湿原が一時的に乾いてしまうこともあります。

葦毛湿原で見られる貴重な植物

絶滅危惧種を含む多様な湿性植物

葦毛湿原には、およそ250種類以上の湿性植物が自生しており、まさに植物の楽園と呼ぶにふさわしい場所です。中でも注目すべきは、ミカワバイケイソウカザグルマシラタマホシクサトウカイコモウセンゴケミミカキグサなど、環境省のレッドデータブックに記載されている希少な植物たちです。

これらの植物は、適切な環境と保全がなければ生育できない繊細な種であり、葦毛湿原のような手つかずの自然環境がいかに重要であるかを私たちに教えてくれます。湿原を訪れる際は、この貴重な自然を守るため、動植物に配慮した行動が求められます。

昆虫や両生類も豊富に生息

植物のみならず、湿原にはトンボやカエルなどの両生類、その他の昆虫も数多く生息しています。中には、湿地特有の環境でしか見られない種も含まれており、自然観察を楽しむ人々にとって格好のフィールドとなっています。

葦毛湿原へのアクセス

公共交通機関を利用した訪問が可能

葦毛湿原へは、公共交通機関を利用して簡単にアクセスすることができます。最寄り駅である豊橋駅もしくは赤岩口停留場から豊鉄バスに乗車し、「岩崎・葦毛湿原」バス停で下車してください。バス停から湿原までは徒歩圏内で、気軽に訪れることができる点も魅力の一つです。

自然とのふれあいを通じて、心豊かな時間を

四季折々の風景が楽しめる癒しの場所

春には色とりどりの野草が咲き誇り、夏には緑豊かな草原と虫たちの賑わい、秋には紅葉とともに涼やかな風が吹き抜け、冬には静寂とともにしっとりとした趣を感じられるなど、葦毛湿原は一年を通じて異なる魅力を楽しむことができます。

自然が好きな方はもちろん、散策や観察を通してリラックスしたひとときを過ごしたい方にも最適な場所です。ぜひ、自然と一体になれるこの場所で、心豊かな時間をお過ごしください。

Information

名称
葦毛湿原
(いもう しつげん)

豊橋・渥美半島

愛知県