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四谷の千枚田

(よつや せんまいだ)

美しい棚田の原風景

四谷の千枚田は、愛知県新城市四谷に位置する、風光明媚な棚田群です。かつて1296枚の田んぼがあったと伝えられており、現在では約420枚が保存・活用されています。ここは、「日本の棚田百選」「つなぐ棚田遺産」にも選定されており、歴史的・文化的価値の高い景勝地として知られています。

地理と棚田の特徴

鞍掛山のふもとに広がる棚田

棚田は標高883メートルの鞍掛山の南西斜面に広がっており、標高420メートル地点から220メートル地点まで、約200メートルの高低差を利用して石垣の段々が築かれています。棚田の最上部付近から湧き出る清らかな水が、下方の田んぼへと流れていく様子は自然の摂理そのものです。

自然環境と生き物の楽園

この棚田周辺は、モリアオガエルなどの貴重な動植物が生息する、生態系にとっても重要な空間です。人の営みと自然が見事に調和しており、訪れる人々に深い癒しと感動を与えてくれます。

四谷の千枚田の歴史

400年の歴史をもつ棚田

四谷の千枚田は、約400年前に開墾されたとされる長い歴史を持つ棚田です。江戸時代から続くこの地域の農業文化は、現代まで脈々と受け継がれています。最盛期には1296枚もの田があったと伝えられています。

明治時代の災害と復興

1904年(明治37年)7月10日には、梅雨の長雨と台風により、鞍掛山に隣接する「貧乏山」で大規模な山崩れ(大代の山崩れ)が発生し、11名の命が失われ、10戸の家屋が流出するという大災害が起こりました。しかし、地域の人々の努力と支援により、5年後にはより堅牢な石組みで棚田が復興されました。四谷地区には、その災害の記憶を留める山崩遭難供養塔が建立されています。

保存活動の歩み

1996年には鞍掛山麓千枚田保存会が設立され、地元の小学校への出前授業や、田植え体験・稲刈り体験、生き物観察会などの教育・交流活動を積極的に行っています。その活動は高く評価され、2009年度には農林水産大臣賞を受賞しました。

全国的な注目

1999年には農林水産省の「日本の棚田百選」に選定され、また2005年には第11回棚田サミットが開催され、全国から延べ1078人が集まりました。2022年には「つなぐ棚田遺産」にも指定され、国内外からの注目を集めています。

棚田の魅力

風景の美しさと癒しの力

棚田は、水と緑にあふれ、四季折々で異なる表情を見せます。春には田植えの準備で水面が空を映し、夏には稲が青々と育ち、秋には黄金色の稲穂が風に揺れ、冬には静かな雪景色が広がります。こうした変化は、訪れる人々に自然の営みと日本の原風景の尊さを思い起こさせてくれます。

農業体験と地域とのつながり

四谷の千枚田では、田植えや稲刈り体験などのプログラムが用意されており、子どもから大人までが自然や農業とふれあう機会を持つことができます。こうした活動を通じて、都市と農村の交流が促進され、地域の伝統文化の継承にもつながっています。

交通アクセス

車でのアクセス

・新東名高速道路「新城インターチェンジ」から約18.5km
・東名高速道路「豊川インターチェンジ」から約33.5km
・三遠南信自動車道「鳳来峡インターチェンジ」から約28km
※四谷地区には約20台分の駐車スペースがあります。

公共交通機関の利用

JR飯田線「本長篠駅」から豊鉄バス田口線に乗車し、「滝上」バス停で下車後、徒歩約40分で到着します。ただし、2023年9月30日をもって豊鉄バス「四谷千枚田新城線」は運行休止となっていますので、最新の交通情報を確認の上、ご計画ください。

近隣の観光スポット

まとめ

四谷の千枚田は、単なる観光地ではなく、地域の歴史と自然が織りなす貴重な文化資産です。そこには、先人たちが幾世代にもわたって築き上げてきた知恵と努力の結晶があり、今なお地域住民の手によって丁寧に守られています。都市の喧騒を離れ、静かな自然の中で心を癒したい方には、ぜひ訪れていただきたい場所です。

Information

名称
四谷の千枚田
(よつや せんまいだ)

豊橋・渥美半島

愛知県