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愛岐トンネル

(あいぎ)

愛岐トンネルは、JR中央本線の古虎渓駅から定光寺駅間にある鉄道トンネルで、岐阜県多治見市と愛知県春日井市の県境に位置しています。その名前は、愛知県と岐阜県の頭文字をとって「愛岐」とされたものです。

このトンネルの全長は2,910メートルで、JR東海所管の中央本線における最長のトンネルとして知られています。1966年(昭和41年)3月12日に使用が開始され、同年5月14日には瑞浪駅から名古屋駅間の電化が行われました。

歴史的背景

1900年(明治33年)7月25日に名古屋駅から多治見駅間が開業した際、庄内川(玉野川)の渓谷地帯には14箇所のトンネルが建設されました。この愛岐トンネル群の建設には多くの労働者が従事し、命を落とした方々もいました。

これらのトンネルは後に廃線となり、一部は保線用道路として使用されています。2009年(平成21年)には「旧国鉄中央線の隧道群」として近代化産業遺産に認定され、現存するトンネルは春日井市側に6基、多治見市側に7基の計13基が確認されています。

愛岐トンネル群の保存活動

トンネル群発見のきっかけ

2005年(平成17年)、JR中央線勝川駅の高架化改修工事が行われた際、明治時代の赤レンガ製プラットホームが撤去されることになりました。この赤レンガを地域活性化に活用するイベントが開催された際、地元の古老が定光寺駅付近に赤レンガ製のトンネルがあったことを思い出し、探索が始まりました。

数か月の探索の末、藪に隠されていたトンネルが発見され、その感動は現在でも語り草となっています。

保存再生活動の始まり

2007年(平成19年)に地権者の協力を得て市民有志が調査を開始し、保存活動が本格化しました。同年8月には「NPO愛岐トンネル群保存再生委員会」が設立され、トンネルの整備や保存が進められました。

この活動によりトンネル群は経済産業省の「近代化産業遺産」に認定され、春と秋の特別公開には多くの観光客が訪れるようになりました。さらに2016年には3つの施設が登録有形文化財に登録され、歴史的価値が認められました。

玉野古道の再発見と保存活動

玉野古道の歴史

玉野古道は明治20年代に建設された道路で、中央本線の開通に伴い廃道となりました。この道は多治見から名古屋を結ぶ平坦な道として地元の人々に重宝されましたが、中央本線の敷設工事により一部が寸断され、短命に終わりました。

現在の取り組み

現在、愛岐トンネル群保存再生委員会では、玉野古道の再発見と整備を行い、歴史的な遺構を後世に伝える活動を続けています。訪れる方々には玉野古道を巡るツアーが提供され、当時の雰囲気を感じることができます。

おわりに

愛岐トンネルとその周辺の歴史的な遺産は、地域の近代化を支えた重要な存在です。その保存と再生活動は、地元の歴史や文化を後世に伝える貴重な取り組みとして、多くの人々の注目を集めています。

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愛岐トンネル
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