岩倉市史跡公園は、愛知県岩倉市に位置する歴史と自然が調和した公園です。1996年(平成8年)に開園し、地域の歴史を学びつつ憩いの場としても親しまれています。本公園では、県指定史跡「大地遺跡」の保存と活用が行われるとともに、江戸時代の貴重な建築物「鳥居建民家」も移築展示されています。
本公園は「岩倉市民の歴史学習及び憩いの場としての利用に供する」ことを目的として設置されました。園内には、大地遺跡から発掘された竪穴建物の復元や、江戸時代に建てられた鳥居建民家が移築されています。また、園内にはじゃぶじゃぶ池や芝生広場、休憩所なども備わっており、子どもから大人まで楽しむことができます。
大地遺跡(だいちいせき)は、1947年(昭和22年)に岩倉市大地町野合地内の畑から「弥生式壺形土器」が出土したことでその存在が明らかになりました。この土器は尾張地方北部を中心に分布する特徴を持ち、後に「大地式土器」と呼ばれるようになりました。
1951年(昭和26年)、名古屋大学考古学研究室の指導の下、発掘調査が実施され、縄文時代後期から弥生時代中期・後期にかけての土器や竪穴住居跡が発見されました。住居跡は東西約7メートル、南北約4メートルの大きさで、弥生時代の生活を知る貴重な手がかりとなっています。
1954年(昭和29年)には、大地遺跡が愛知県指定史跡に登録されました。また、出土した弥生式壺形土器も1970年(昭和45年)に県の文化財に指定され、名古屋市博物館に収蔵されています。さらに、一部の出土品は岩倉市図書館の郷土資料室で展示されています。
鳥居建民家は、江戸時代(18世紀中頃)に建てられた古民家で、主柱を持たない「鳥居建」という構造が特徴です。この形式は室町時代の家屋構造をそのまま残しており、大変貴重な文化財とされています。建物内部は建築当初のままで、ほとんど改修の痕跡がなく、江戸時代の農家の生活様式を伝えています。
1955年(昭和30年)の『岩倉町史』の調査で確認され、1985年(昭和60年)には岩倉市の有形文化財に指定されました。その後、家主からの寄贈を受け、市役所東側に移築保存されていましたが、本公園の開園に伴い再度移築されました。現在は農具などの古民具とともに展示されています。
この公園は、歴史的な学びの場としてだけでなく、子どもたちの社会見学や遠足の場としても活用されています。また、鳥居建民家を利用した茶会など、市民交流の場としても親しまれています。園内には芝生広場やじゃぶじゃぶ池もあり、家族連れで訪れるのにも最適です。
名鉄犬山線「岩倉駅」から徒歩20分でアクセスできます。
県道63号の大地町交差点を西進し、約100メートルで到着します。駐車場も整備されているため、車での来園も便利です。
岩倉市史跡公園は、歴史と文化に触れながらリラックスできる魅力的な場所です。古代から江戸時代に至るまでの遺跡や建築物を通じて、地域の歴史を深く学ぶことができるだけでなく、自然の中でゆったりと過ごすこともできます。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。