曼陀羅寺は、愛知県江南市前飛保町寺町にある西山浄土宗の寺院です。正式名称は「日輪山 遍照光院 曼陀羅寺」であり、通称として「飛保の曼陀羅寺」とも呼ばれています。本尊は阿弥陀三尊で、特に藤の名所として広く知られています。
曼陀羅寺の山号は日輪山(にちりんさん)です。鎌倉末期の元徳元年(1329年)、後醍醐天皇の勅命により創建され、天真乗運上人が開山しました。その後、歴史の荒波を乗り越えながらも、勅願寺や歴代の領主からの保護を受け、地域住民の信仰を集めてきました。
現在は西山浄土宗に属し、寺域内には正堂、曼陀羅堂、地蔵堂などの伽藍が点在し、檜皮葺の本堂や文化財が見どころです。また、境内の一部は「曼陀羅寺公園」として整備され、特に春には「藤まつり」が開催され多くの観光客が訪れます。
曼陀羅寺は、正中元年(1324年)から元徳元年(1329年)までの5年間をかけて建立されました。後醍醐天皇の叔父である天真乗運上人が開山し、国家の繁栄と万民の平安を祈願する寺院として創建されました。当初は円福寺と称されていましたが、寛正3年(1462年)に現在の寺号となりました。
曼陀羅寺は後奈良天皇から勅願寺として綸旨を賜り、織田信長、豊臣秀吉、江戸時代の尾張徳川家など歴代の武将や藩主から手厚い保護を受けました。秀吉からは204石の朱印地が与えられ、江戸時代には231石の黒印地が認められています。
昭和23年(1948年)には西山浄土宗から独立して「浄土宗西山曼陀羅寺派」の本山となりましたが、1961年(昭和36年)に再び西山浄土宗に合流しました。また、昭和45年には寺域の一部を市に提供し、「曼陀羅寺公園」として整備されました。
曼陀羅寺公園は境内約13,000坪のうち約10,000平方メートルが整備された公園で、11種類・約60本の藤が植えられています。藤の花は市の花に指定され、毎年4月下旬から5月上旬にかけて開催される「藤まつり」では、見事な藤棚が訪れる人々を魅了します。
藤の種類は紫カピタン、白カピタン、九尺藤、野田白藤など多彩で、それぞれの開花時期や特徴が異なります。公園内には宝蔵や八幡社、平和塔、放生池などが点在し、観光客の憩いの場となっています。
曼陀羅寺へのアクセスは、名鉄犬山線「江南駅」から徒歩またはバスでアクセス可能です。詳細は観光シーズンに応じて確認することをお勧めします。
曼陀羅寺は、歴史的・文化的価値が高い寺院であるとともに、美しい藤の花で人々を魅了する観光地としても知られています。春の藤まつりの時期にはぜひ訪れ、悠久の歴史と自然の美を感じてみてはいかがでしょうか。