海徳寺は、愛知県碧南市音羽町にある浄土宗西山深草派の寺院です。歴史のある寺院として知られ、本尊である木造阿弥陀如来坐像は国の重要文化財に指定されています。境内には文化財も多く、大浜てらまちと呼ばれる歴史的な地域に位置しています。
海徳寺の山号は「南面山」といい、寛正3年(1462年)に守翁西演和尚によって創建されました。現在では、三河新四国八十八ヶ所霊場の第81番・第82番札所としても知られています。
本尊である木造阿弥陀如来坐像は、明治初期の廃仏毀釈の際に伊勢から移された渡海仏です。また、山門には碧南市唯一の金剛力士像が安置され、県の指定文化財となっています。
創建当初、守翁西演和尚が草庵を築いたことが海徳寺の始まりでした。その後、嘉永元年(1848年)に第20代審空和尚によって本堂が再建されました。
また、本堂の大棟鬼瓦は職人・永坂杢兵衛によって制作されました。この鬼瓦は高さ2.23m、幅2.68mと非常に大きく、後に碧南市民図書館中部分館の敷地内に安置されることになりました。
明治初期の神仏分離令により、多くの寺院が廃寺となる中、第22代寂空和尚は伊勢国菩提山神宮寺(廃寺)から60体以上の仏像を譲り受けました。その中の木造阿弥陀如来坐像が、現在の本尊となっています。
1959年(昭和34年)の伊勢湾台風では、本堂の鬼瓦が損傷し、修復不能と判断されました。1962年(昭和37年)には大浜街道の拡幅工事に伴い、楼門の向きが西向きから南向きに変更されました。
2002年(平成14年)の調査で、本尊の木造阿弥陀如来坐像が平安時代後期の作品であることが判明し、2003年(平成15年)には国の重要文化財に指定されました。さらに、2019年(平成31年)には、楼門の木造金剛力士立像が愛知県指定文化財に、旧本尊の木造阿弥陀如来立像が碧南市指定文化財に指定されました。
楼門には金剛力士像(阿形・吽形)が安置されており、迫力ある姿が特徴です。これらの像は碧南市唯一の金剛力士像であり、愛知県の指定文化財となっています。
本尊の木造阿弥陀如来坐像が安置されており、無料で拝観することができます。平安時代後期の貴重な仏像として、全国から参拝者が訪れます。
境内には、地域の守り神として祀られる鎮守舎や音羽天神があり、地元の人々の信仰を集めています。
〒447-0847 愛知県碧南市音羽町1丁目30
名鉄三河線「碧南駅」から徒歩約7分
海徳寺は、歴史ある寺院として多くの文化財を有し、地域の信仰とともに歩んできました。本尊の木造阿弥陀如来坐像をはじめ、楼門の金剛力士像など見どころが多く、歴史と文化を感じることができる場所です。碧南市を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。