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金蓮寺(国宝・弥陀堂)

(こんれんじ こくほう みだどう)

県内最古の木造建築物

金蓮寺は、愛知県西尾市吉良町饗庭にある曹洞宗の寺院で、山号は「青龍山(せいりゅうざん)」、本尊は不動明王です。歴史あるこの寺院は、特にその境内に立つ弥陀堂(みだどう)が国宝に指定されていることで知られています。

平安時代にさかのぼる創建

創建の時期は明確ではありませんが、平安時代後期には既に存在していたとされています。幡豆郡司を務めた三河伴氏の氏寺であったと伝えられています。また、文治2年(1186年)には、源頼朝が三河守護・安達盛長に命じて建立させた「三河七御堂」の一つであるともいわれ、武家との深いつながりがうかがえます。

足利尊氏との関係

室町時代の暦応3年(1340年)、足利尊氏により現在の場所に移転されたとも伝えられ、その際に「青蓮山金蓮寺」と号されるようになりました。江戸時代に入ると吉良家の庇護を受け、寺の運営が安定するとともに、寛政年間(1789〜1801年)には曹洞宗に改宗されました。

国宝に指定された弥陀堂

金蓮寺の弥陀堂は、愛知県内で現存する最古の木造建築物として、昭和30年(1955年)に国宝に指定されました。桁行三間、梁間三間の寄棟造で、屋根は檜皮葺(ひわだぶき)です。その落ち着いた佇まいは、まるで時が止まったかのような趣を感じさせます。

建築様式と特徴

弥陀堂の特徴は、平安時代の寝殿造に影響を受けた住宅風の建築様式にあります。面取りされた角柱、半蔀(はじとみ)、舞良戸(まいらど)、板扉などが巧みに取り入れられ、穏やかで気品ある佇まいを見せています。

文化的価値

この弥陀堂は単なる建物としてだけでなく、当時の建築技術や宗教的美意識を今に伝える貴重な遺構であり、国内でも高い評価を受けています。また、現在も地元の人々により大切に保存され、見学には事前申し込みが必要ですが、その歴史の重みを間近に感じることができます。

阿弥陀三尊像(県指定文化財)

弥陀堂内には、阿弥陀如来像を中心とする阿弥陀三尊像が安置されています。向かって右に観音菩薩、左に勢至菩薩が配置されており、いずれも愛知県指定の有形文化財です。

修復と保存

平成19〜20年度には保存修復事業が行われ、彩色や彫刻が丁寧に補修されました。修復後の像は、当初の面影を残しながらも、清らかで荘厳な姿を現代に再現しています。

見学のご案内

拝観について

弥陀堂内部の見学には、事前申し込みが必要です。

所在地とアクセス

住所:愛知県西尾市吉良町饗庭七度ケ入1
アクセス:名鉄「吉良吉田駅」より徒歩約25分、またはタクシーで5分程度。
自動車の場合は、国道23号岡崎バイパス「西尾東IC」から約20分です。

周辺観光と合わせて

金蓮寺の周辺には、羽利神社教蓮寺などの歴史的スポットも点在しています。併せて巡ることで、吉良町の文化や信仰に触れることができ、心豊かな時間を過ごすことができます。

まとめ

金蓮寺は、愛知県の中でも屈指の歴史を持つ寺院であり、国宝の弥陀堂をはじめ、文化的価値の高い建築や仏像を有する貴重な存在です。長い年月を経ても大切に受け継がれてきたその姿は、訪れる人々に静かな感動と敬意を抱かせてくれることでしょう。歴史と文化にふれる旅のひとときに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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名称
金蓮寺(国宝・弥陀堂)
(こんれんじ こくほう みだどう)

蒲郡・西尾・碧南

愛知県