佐久島は、三河湾に浮かぶ離島で、アート作品が点在し、注目を浴びています。
西地区には潮風から守るために黒壁が塗られた黒壁集落があり、まるで違う時代に迷い込んだかのような雰囲気が魅力です。
新鮮な海の幸や島の歴史的な面影も楽しむことができます。
アート、歴史、食、自然といった要素が融合した小さな島は、一色港から船で約20分、名古屋からは電車と船を乗り継いで約1時間半で行けるです。
現代アートの宝庫
1996年から「弁天海港佐久島プロジェクト」と「三河・佐久島アートプラン21」が行われ、島内には22の現代アート作品が点在しています。
有名なアート作品のひとつである「おひるねハウス」では、9つの部屋に仕切られた立方体の中でおひるねをすることができます。
また、「カモメの駐車場」では、石で造られた堤防の上にカモメが並び、ユーモラスな光景が広がっています。
さらに、「新谷海岸」では紫色に見える砂浜が話題となり、恋に効くと噂される場所として人気を集めています。
ノスタルジックな風景
西地区の黒壁集落は迷路のように入り組んだ細い路地に、黒いコールタールで塗られた家々が並びます。そこはまるで違う時代にタイムスリップしたかのような風景です。
古代からの歴史ある島
佐久島には紀元前3000年頃から人が住み始め、47基もの古墳や弥生時代の遺跡が残っており、縄文・弥生式の土器片などが多く出土しています。
藤原京時代(694年-710年)には文献に初めて佐久島の名前が登場し、奈良時代の平城京跡から出土した木簡には、島周辺の海産物を都に届けた記録も残っています。
江戸時代には海運業が経済の中心として、海運業以外では東集落は主に漁業を、西集落は主に農業を経済基盤となっていました。
コノワタは江戸幕府献上品で、現在も佐久島の特産品です。
このように、歴史的な面影も楽しむことができる島です。
漁業で獲れる海の幸
佐久島周辺の海は新鮮な海産物で知られており、島のレストランや市場では新鮮な魚介類を楽しむことができます。
底引網による漁業が盛んで、市場に出回らない稀少なオオアサリが特産品です。他にもタコ、カキ、クルマエビ、ナマコなどの新鮮な海の幸を味わうことができます。
アート作品を巡りながら島の風景や食事を楽しんだり、歴史的な遺産を訪れたり、自然の中でリフレッシュすることができます。名古屋からのアクセスも比較的便利なため、日帰りや小旅行にもおすすめのスポットです。
島内散策自由
名鉄「名古屋」駅から、「西尾」駅にて名鉄東部交通バスに乗換え「一色さかな広場・佐久島行船のりば」で下車。
西尾市営高速船にて「一色港」から「佐久島(東港、西港)」まで約25分
※カーフェリーではないので、車で渡ることはできません