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恩任寺

(おんにんじ)

恩任寺は、愛知県高浜市青木町2丁目1-33にある真宗大谷派の寺院です。山号は「石川山」、本尊は阿弥陀如来を祀っています。衣浦湾に近い高浜市の南西部に位置し、寺の東側には旧道が通っており、この道は「三州高浜鬼みち」のルートにもなっています。

恩任寺の歴史

建立と浄土真宗への改宗

恩任寺の正確な創建年代は不詳ですが、もともとは天台宗の寺院で「西湖山竜現寺」と称していました。桜井城(現在の安城市)の城主であった石川信国が出家し、親鸞の弟子となったことがきっかけで、嘉禎年間(1235年~1238年)に浄土真宗へと改宗しました。

中興の祖・石川道証と本堂の再建

文明13年(1481年)、石川道証が恩任寺の中興の祖として、本堂を再建しました。この時期に、寺院の基盤が整えられ、浄土真宗の信仰の拠点として発展しました。

「浜の三か寺」としての位置づけ

恩任寺は、碧南市の西方寺高浜市高取地区の専修坊とともに「浜の三か寺」と称されました。この三寺は、三河地域における重要な浄土真宗寺院「三河三か寺」(本證寺、上宮寺、勝鬘寺)の末寺として位置づけられ、それぞれの寺院と深いつながりを持っています。

近年の調査と修復

2022年(令和4年)から2年間、本堂・山門・太鼓堂・鐘楼などの測量や写真撮影を伴う建造物調査が行われています。これにより、恩任寺の歴史的・文化的価値がさらに明確になり、後世に伝えられることとなりました。

恩任寺の境内と建築

山門 – 鬼瓦の装飾が印象的

恩任寺の山門は、本瓦葺きの立派な門であり、特に装飾に特徴があります。門の上部には珍しい下向きの鬼瓦が施されており、これは仏を守護する善鬼神の役割を持つとされています。また、門扉には、恩任寺の家紋である「笹林戸紋」だけでなく、12代住職・観嶺の出身家である菅原家の「梅鉢紋」も彫刻されています。

本堂 – 室町時代の再建

本堂は文明13年(1481年)に再建されたもので、室町時代の建築様式を色濃く残しています。本尊である阿弥陀如来を安置し、多くの信仰を集める場となっています。

太鼓楼と鐘楼

境内には太鼓楼鐘楼があり、どちらも本瓦葺きの立派な建築物です。特に太鼓楼は、大浜地区(碧南市)の西方寺にも同様のものがあり、浄土真宗寺院としての共通点が見られます。

文化財 – 貴重な木造阿弥陀如来立像

市指定文化財

恩任寺には、市の指定文化財である「木造阿弥陀如来立像」が安置されています。この像は一木造りで、目が彫り込まれた「彫眼」という技法が用いられています。平安時代後期の作とされ、その優美な姿は当時の仏教美術の特徴をよく表しています。

恩任寺へのアクセス情報

所在地

恩任寺の住所は以下の通りです。

住所: 〒444-1325 愛知県高浜市青木町2丁目1-33

交通アクセス

まとめ

恩任寺は、愛知県高浜市にある歴史深い浄土真宗の寺院であり、「浜の三か寺」として地域の信仰の中心となってきました。嘉禎年間の改宗以来、室町時代の本堂再建を経て、現在も多くの参拝者を迎えています。特に、山門の珍しい鬼瓦や、市指定文化財の木造阿弥陀如来立像など、見どころが豊富です。

近年の調査により、その歴史的価値が再確認されており、今後も大切に保存されていくことでしょう。歴史ある寺院の佇まいを感じながら、浄土真宗の教えに触れるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

Information

名称
恩任寺
(おんにんじ)

蒲郡・西尾・碧南

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